1.目的と効果
様々な機械設計や土木建築設計の分野では、そこで利用する固体材料の弾性係数が、基本的に重要な力学的特性になっています。しかし、弾性係数を測定する簡便な装置は見当たらず、固体材料の弾性係数データを求めるのはなかなか面倒です。この測定装置を用いれば、固体材料の弾性係数を容易に導出できます。そして固体材料の使用に関して、機械設計や土木建築設計を、一層合理的に行うことが期待できます。[適用分野]
● 材料計測
2.技術の概要、特徴
この測定装置は、液体と固体の境界面で生じる超音波の屈折と反射を利用したものです。一般に液体中では疎密波が、固体中では疎密波とせん断波が伝搬します。そして固体中の疎密波は液体中の疎密波より速く伝搬します。そのため、液体から固体へ超音波が入射する際に、その入射角を零度から次第に増加させると、固体中の疎密波に対する臨界角が現れて、疎密波は固体中には伝搬しない現象が生じます。一方で、固体中のせん断波は、固体中の疎密波に比べて遅く伝搬します。そのため、液体から固体への超音波の入射角が、固体中の疎密波に対する臨界角に達していても、固体中にはせん断波が伝搬します。この超音波の特性を利用したこの装置では、液体中から固体中への超音波入射角を適切に選択し、固体材料中の疎密波速度とせん断波速度を、同一のシングアラウンド測定装置を用いて非接触法で測定します。さらに固体材料の密度を求めて、固体材料の弾性係数を導出します。3.発明者からのメッセージ
引っ張り試験機はなかなか難しい装置だと思います。また、超音波を利用した装置であっても、振動子を測定試料に押し付けたり、接着したりするのは面倒な作業です。この装置が普及して設計現場で広く利用されることを願っています。![]() |
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図1 液浸式超音波シングアラウンド測定装置のブロック図
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図2 アクリルを試料とする測定例
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