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高い反応性を有する有機高分子多孔体

 − 資源・環境に活きる分離剤への応用に向けて −
特許 第3588631号 (出願2001.3)
関連特許 (出願中:国内1件)

1.目的と効果

 官能基の導入部位として2,3-エポキシプロピル基を高含有量で有する有機高分子多孔体を製造する技術を提供します。この技術は、種々の官能基を容易に導入することができるエポキシ基を多孔性マトリックス内に高密度で結合できることから、イオン等の分離剤の前駆体を製造するのに有効で、資源分野(希少資源あるいは同位体の分離・回収)や環境分野(有害物質の分離・除去)への応用が期待されます。

[適用分野]
 ● 資源分野(希少資源あるいは同位体の分離・回収) ● 環境分野(有害物質の分離・除去)

2.技術の概要、特徴

 この技術は、高含有量のエポキシモノマー(反応性部位)を有する有機高分子多孔体の製造を可能とします。このため、グリシジルメタクリレート(GMA;エポキシ基含)を通常の2官能性架橋剤の替わりに3官能性架橋剤、例えばトリメチロールプロパン トリメタクリレート(TRIM)と反応させ多孔体を製造します。従来、GMA/TRIMの比を高めると細孔特性が低下するという問題がありましたが、貧溶媒の極性を制御することによって、GMA/TRIMの比を高めても細孔特性を保持できるようになりました。これによって、官能基の導入部位の数が多くかつ多孔性の前駆体ポリマーを製造することが可能になりました。図に示したように、重合時の溶媒の極性を制御することによって、GMA/TRIM比(すなわち、エポキシ基含量)と細孔特性を変化させることが可能となり、用途に応じて好適な反応性多孔前駆体を提供することができます。

3.発明者からのメッセージ

 この技術は、もともと同位体分離用の有機高分子多孔体を開発する過程で発明したものですが、エポキシ基は種々の官能基と反応することが可能であり、多様なキレート性分離剤の開発に応用可能です。

図
図 有機高分子多孔体の特性と製法


健康工学研究センター
PDF(202.9KB:産総研 TODAY Vol.6 No.5 p.32)

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