1.目的と効果
自発光、高速応答、低消費電力等の特長を持ち、次世代ディスプレイとして開発が進んでいる有機電界発光(Electroluminescence:EL)素子は、正孔輸送層(α-NPD)、電子輸送層(Alq3)としての有機色素または導電性高分子の積層膜を電極で挟み込んだ構造になっています。ディスプレイとして利用するには、数十〜百µmの画素(ピクセル)ごとに電場および電荷注入するための一対の電極を二次元的に配置(配線)する必要があります。また、高性能のディスプレイのためには個々の画素ごとにトランジスタを組み込むことも行われています。本研究開発技術は、サブµm(100〜500nm)の幅の配線を一つの電極とするものです。[適用分野]
● 大画面表示素子 ●大面積照明
● 液晶ディスプレイ用バックライト(偏光性を示すことから、低消費電力化が可能)
2.技術の概要、特徴
本技術により得られる偏光発光素子は、ガラス、プラスチックなどの透明基板上の高分子(絶縁性)と金属のストライプからなるサブµm(100〜500nm)の間隔を有する異方的微細配線の上に形成されています。この微細配線は、高精細の自発光型表示素子における各画素への電荷注入のための電極配置において、発光層の上に形成する電極を形成する時に、同時に百µmの間隔で下部電極の配線(アドレス)を可能とするものであり、プロセスの短縮も可能とします。
3.発明者からのメッセージ
本素子は、面型発光体でありながら、偏光発光します。そのため、入射光の20〜50%の損失を伴う偏光フィルターが不要となり、低消費電力での偏光発光体としての活用が期待されます。本技術は、非常に簡便な手法でありながら、発光部位の選択、偏光発光など、優れた機能を有機ELに付与できます。
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EL素子の拡大画像(左)とその説明図(右)
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