現在位置研究成果 > 特許紹介 > 二酸化チタン被覆アパタイト

二酸化チタン被覆アパタイト

 − 高効率な有機物の吸着−分解を実現 −
特許 第3550652号 (2000.3)
関連特許 (登録済み:国内1件)

1.目的と効果

 有機物吸着特性に優れるアパタイト(HA)と、光触媒反応によって有機物を分解する二酸化チタンの複合体には、有機物の吸着−分解を繰り返す作用メカニズムが期待されています。その実現のためには、精密なHAと二酸化チタンの繰り返し構造が必要です。
 本発明で利用する二酸化チタン被覆アパタイトは、上記作用メカニズムを効率化できるHA、二酸化チタン混合様式を提供します。

[適用分野]
 ● 水処理 ● MRSA対策 ● メンテナンスフリー建材 ● タンパク選択吸着・分離

2.技術の概要、特徴

 本発明は、チタン含有リン酸カルシウムを加水分解することにより、二酸化チタンがa面に複合化されたHA単結晶を提供するものです。HA単結晶のc面側においては、数ミクロン内に必ずHAと二酸化チタンを同居させることができます(図1)。また、HA単結晶のa面側においては、二酸化チタンのすを通してHAが露出しています(図2)。
 二酸化チタンはアナターゼ型であり、紫外線により強い酸化・還元力(光触媒反応)を生じるため、水中や大気中の有害物質を分解・無害化することができます。HAはウィルス、バクテリア等の有機物を吸着します。それによって、本発明の提供するHA/二酸化チタン複合体は、高効率な有機物の吸着−分解を実現することができるのです。
 また、HA/二酸化チタン複合体からHA部分を除去すれば、六角断面二酸化チタンチューブを形成することもできます。

3.発明者からのメッセージ

 本発明品の機能は、メチレンブルー分解試験において、HAと二酸化チタンの単なる混合粉末を上回っており、例えば、図2に示すような作用モデルが予想できます。
 用途開発が目下の課題です。

図1
図2

図1 二酸化チタン被覆アパタイトの電子顕微鏡画像

図2 二酸化チタン被覆アパタイトの有機物補足・分解模式図


先進製造プロセス研究部門
PDF(264.2KB:産総研 TODAY Vol.5 No.10 p.26)

連絡先
  知的財産部門 技術移転室
  〒305-8568 つくば市梅園1-1-1 つくば中央第2
  電話:029-862-6158 FAX:029-862-6159  Eメール:aist-tlo-ml@aist.go.jp