1.目的と効果
有機物吸着特性に優れるアパタイト(HA)と、光触媒反応によって有機物を分解する二酸化チタンの複合体には、有機物の吸着−分解を繰り返す作用メカニズムが期待されています。その実現のためには、精密なHAと二酸化チタンの繰り返し構造が必要です。本発明で利用する二酸化チタン被覆アパタイトは、上記作用メカニズムを効率化できるHA、二酸化チタン混合様式を提供します。
[適用分野]
● 水処理 ● MRSA対策 ● メンテナンスフリー建材 ● タンパク選択吸着・分離
2.技術の概要、特徴
本発明は、チタン含有リン酸カルシウムを加水分解することにより、二酸化チタンがa面に複合化されたHA単結晶を提供するものです。HA単結晶のc面側においては、数ミクロン内に必ずHAと二酸化チタンを同居させることができます(図1)。また、HA単結晶のa面側においては、二酸化チタンのすを通してHAが露出しています(図2)。二酸化チタンはアナターゼ型であり、紫外線により強い酸化・還元力(光触媒反応)を生じるため、水中や大気中の有害物質を分解・無害化することができます。HAはウィルス、バクテリア等の有機物を吸着します。それによって、本発明の提供するHA/二酸化チタン複合体は、高効率な有機物の吸着−分解を実現することができるのです。
また、HA/二酸化チタン複合体からHA部分を除去すれば、六角断面二酸化チタンチューブを形成することもできます。
3.発明者からのメッセージ
本発明品の機能は、メチレンブルー分解試験において、HAと二酸化チタンの単なる混合粉末を上回っており、例えば、図2に示すような作用モデルが予想できます。用途開発が目下の課題です。
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図1 二酸化チタン被覆アパタイトの電子顕微鏡画像 |
図2 二酸化チタン被覆アパタイトの有機物補足・分解模式図
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