1.目的と効果
光による信号処理は、画像処理などの2次元並列処理に適しています。これには媒質中の光の透過状態(高透過状態を1、低透過状態を0)を光で制御する材料が必要です。その性能は、光非線形分極率χ(3)、1 と0 の状態間をスイッチする速さτおよび媒質中での信号光の減衰量αを用いた性能指数 F=χ(3)/(ατ)で表されます。図1 の青線で示すように、速い応答速度を示す媒体の光非線形性は小さいという経験則があります。物質中の集団的光応答を利用して、この制限を超えた、速いスイッチ速度と大きな光非線形性を併せ持つ媒質を開発しました。
[適用分野]
●画像などの二次元情報処理
●モノリシック光集積回路
2.技術の概要、特徴
色素分子(PIC(図2))は、図のように自己集合化(J- 会合体)により、吸収がある特定の波長に集中し、光に対して集団的応答を示します。このため、低次元系無機半導体と類似の光非線形性を示し、さらに一桁以上速いスイッチ速度が可能となりました。また、制御光の強度を上げていくと信号光強度が0から1を経て0に戻る、論理演算における「排他的 or 機能」も実現できています。3.発明者からのメッセージ
実用上は、電気信号による情報処理系に適応させるためには 電気−光 のインターフェースを必要とします。この問題点は、集団的光応答特性を示し、かつ電気−光相互変換特性が優れた有機材料を開発することで克服できました。この材料をナノメータサイズの結晶とすることにより、波長より小さなサイズの処理、増幅、記憶、および伝達機能素子が実現できます。現在、これらをモノリシック工程により光集積回路(図3)にするための研究を行っています。この研究を進めるための共同研究先を募集しております。また、今回開発した本材料を提供することも可能です。![]() |
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| 図1 光非線形機能材料の性能指数 | 図2 分子およびJ-会合体の吸収スペクトル |
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| 図3 光非線形機能材料の性能指数 | |



