1.目的と効果
活性成分となる貴金属微粒子がゼオライト内部だけに担持された貴金属担持ゼオライト触媒を作る方法を提供します。これにより、ゼオライトの持つ分子ふるい機能を利用して、反応成分の分子の大きさに応じて触媒反応速度を大きく異ならせることができます[適用分野]
●有機化学反応プロセス
●有害物質の分解処理
2.技術の概要、特徴
まず、フェリエライトやZSM-5 を始めとするゼオライトに対して、通常のイオン交換法+焼成処理によって、Pt、Pd、Rhなどの貴金属を微粒子としてゼオライトの全領域に担持します。次に、この貴金属微粒子担持ゼオライトを特殊な貴金属溶解剤で処理することにより、ゼオライト外表面に担持された貴金属微粒子を溶解除去します。これにより、ゼオライト内部に閉じこめられた(カプセル化された)貴金属微粒子のみを含むゼオライト触媒ができます。特殊な貴金属溶解剤とは、テトラプロピルアンモニウムブロミドなどの第四級アンモニウムハライドとBr2などのハロゲン単体をアセトニトリルなどの有機溶媒に溶かしたもので、貴金属を酸化しつつハロゲン錯体の形で溶解する作用を持っています(特公平7-53892)。四級アンモニウムイオンの分子径が大きいために、この作用はゼオライト内部に及ばず、外表面に担持された貴金属微粒子だけが溶解除去されるのです。3.発明者からのメッセージ
O2やH2共存下、分子径が異なる有機化合物の混合物のうち小さい分子径の成分だけを酸化/還元により分解除去して、混じりもののない分子径の大きい目的物質を得る、というような選択的反応に応用できます。![]() |
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| 図1 溶解剤処理前後のPt 担持フェリエライト外表面付近の電顕像:溶解剤処理によって外表面に担持されたPt 微粒子だけが除去されている。 | 図2 溶解剤処理前後のPt担持フェリエライト上でのプロピレン(C3H6)と1,3,5トリメチルベンゼン(TMB)の酸化活性の比較:分子径がゼオライト孔径以下のC3H6ではほとんど変化しないが、かさばったTMBに対しては溶解剤処理後酸化活性が著しく低下する。 |


