1.目的と効果
一般的には溶解が困難である多糖物質を溶解しうる新しい溶剤系です。本発明のギ酸−ハロゲン化金属塩系の溶剤を用いて得られる多糖物質溶液あるいはセルロース溶液は、均一反応溶剤として、また成形材料や塗膜材料等として用いることが可能です。[適用分野]
●均一反応系を利用した新規多糖誘導体・複合材の製造
●溶剤を利用した新規材料開発
2.技術の概要、特徴
セルロース等の多糖物質は、結晶中で水酸基同士が水素結合を形成しているために、通常の条件下では溶剤に溶解しないことが知られています。このような多糖物質を溶解させるためには、一般的には水蒸気処理や、機械的処理、分子量を低下させるための加水分解処理などの前処理が必要です。このような前処理を施した多糖物質は、塩化リチウムを溶解させたアミド系極性溶剤(N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなど)に溶解することが知られています。本発明によれば、ギ酸−塩化カルシウム系をはじめとする、より安価な溶剤が得られます。また、上記のような前処理を必要とせず、多糖物質を直接溶解させることができるため、溶解プロセスの簡略化及びコストの低減を図ることが可能です。また、ギ酸は沸点が比較的低いため、溶剤回収のエネルギーコストも低くできます。3.発明者からのメッセージ
多糖物物質、特にセルロースの溶剤は、工業的にも重要であることから、酸・アルカリ・錯体等各種の溶剤系が開発されています。本溶剤系について研究を続けており、特徴を生かした応用分野が開かれることを期待しております。関心のある方はご連絡下さい。![]() |
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図1 ギ酸−塩化カルシウム系溶剤を用いた材料製造スキーム |
図2 溶剤の反応状態
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− 環境調和技術研究部門 −
PDF(277.7KB:AIST TODAY Vol.4 No.5 p.24)


