1.目的と効果
スチレンモノマーの新製造法として、CO2を媒体として用いたエチルベンゼン脱水素反応用の鉄/アルミナ系触媒を提供します。CO2はスチームと異なり凝縮しないため、現行プロセスよりも省エネルギー化が可能になります。また反応に関与できるため反応促進も期待できます。[適用分野]
●スチレンモノマー製造
2.技術の概要、特徴
現行のエチルベンゼン(EB)脱水素プロセスは、600℃程度の温度の触媒層にEBとスチームを流通させて行っています。我々は、スチームの代わりにCO2を用いて同様に反応を行ったときに、共沈法で調製した担持量約10%の鉄/アルミナ系触媒が、活性低下が少なく、安定した触媒活性を示すことを見いだしました。またカルシウム等のアルカリ土類金属を添加すると、触媒上に析出した炭素のCO2による燃焼が促進されるため、触媒の安定性が向上することも分かりました。図1に示した反応式でスチレンへ変換されるものと考えられ、得られた最高性能としては、CO2/EBモル比10以上、常圧、550℃程度の条件で、スチレン選択率96%、エチルベンゼン転化率70%(図2)を得ており、現行のスチームプロセスと同レベルです。3.発明者からのメッセージ
スチレンモノマーの新規製造プロセスへの展開を目指し、共同研究先・技術移転先を求めております。![]() |
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図1 反応式 |
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図2 Fe2O3/Al2O3触媒上でのエチルベンゼンの脱水素反応における、W/Fの増加に伴うスチレン収率の変化:反応条件 550℃、常圧、CO2(He)/EB=18 |


