1.目的と効果
抗菌性有機物を含む樹脂や紙を製造することを目的として、粘土鉱物内に抗菌性有機物を吸着により包摂した有機−粘土複合体を調製する技術です。粘土への包摂により、抗菌性有機物の耐熱性の向上や蒸発の抑制効果が得られるばかりでなく、抗菌剤として重要な徐放性効果も向上します。[適用分野]
●芳香性樹脂・紙、抗菌性樹脂・紙を利用する幅広い分野に適用可能
(抗菌包装紙、抗菌シート、抗菌フィルター、抗菌医療品、抗菌カード、抗菌文房具、抗菌性印刷紙、抗菌書籍等)
2.技術の概要、特徴
ヒノキチオールや香料(けい皮アルコール、バニリン等)などの天然有機化合物の一部は、安全性の高い抗菌物質として知られています。しかしながら、耐熱性が低く、昇華性や疎水性があるために、複合化に高温を必要とするプラスティックや親水性の紙との複合化が困難でした。本技術は、芳香性、抗菌性有機化合物を、化学修飾した層状粘土の空隙中に包摂することによって、それら有機化合物の昇華性、耐熱性を向上させます。さらに、粘土を用いることにより、親水性が向上し、プラスティックや紙との複合化が容易になりました。さらに、包摂された有機化合物は、脱着しにくく、抗菌性が長い間持続します。
3.発明者からのメッセージ
複合体の調製は、攪拌操作のみで特別な実験装置、設備を必要とせず、簡便に得ることができます。![]() |
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図 ヒノキチオールを包摂した化合物とプラスティック複合体の模式図 |

