1.目的と効果
暮らしの中(生活環境)から、健康や快適性に影響を与える化学物質を効率よく除去できるシステムの開発が望まれています。この要素技術として、対象の環境負荷物質を効率よく分解できる触媒技術は重要です。システムの省エネ化のためには、ヒーター等の加熱を行わずに常温で作動することが強く望まれています。このための“常温酸化触媒”の創成は、触媒開発の上からも解決困難な技術課題ですが、私たちは常温域で作動する金ナノ粒子酸化物触媒系を見出しました。[適用分野]
●空気清浄器 ●エアコン(室内用、車載用) ●各種脱臭用途
2.技術の概要、特徴
金ナノ粒子触媒は、金ナノ粒子が酸化物担体上に高分散担持された構造を持ち、一酸化炭素(空気中1%の高濃度CO)を室温以下の低温でCO2に酸化することができます。これは、他の貴金属触媒に見られるCOによる自己被毒がなく、かつ、金と酸化物の接合界面に新たに酸素を活性化する触媒サイトが生成されるからです。このため、触媒機能は、1)金粒子径、2)金粒子の形状、3)担体酸化物の種類、によって制御することができ、担体酸化物を検討することで、CO酸化に限らず、トリメチルアミンやホルムアルデヒドに対しても、他の触媒と比べて低温から高い酸化分解活性を示す金ナノ粒子触媒系を見出しました。また、反応雰囲気中に湿分が存在しても活性劣化せず、環境触媒として有利な特徴を備えています。3.発明者からのメッセージ
本来不活性である金が優れた触媒活性を有することを世界に先駆けて発見しました。触媒活性を持つ原因として、金がナノ粒子であることや担体酸化物との接合界面の原子構造が触媒機能の発現に大きく関与していることがわかりました。各種の金ナノ粒子触媒を調製するための基礎技術を有していますので、環境浄化のため、この特徴ある触媒機能の実用化を目指していきたいと考えています。ご関心のある方はご連絡下さい。![]() |
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●写真:金ナノ粒子酸化物触媒の電子顕微鏡像 |

