1.目的と効果
フルカラーの画像情報を表示する方法としてはCRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの表示素子が知られています。これらは持ち運びに不便な上、見ていて目が疲れるといった問題があります。そのため、コンピュータから出力される情報を一次的に紙に記録することによる紙の消費はますます増大しています。そこで、紙やフィルムの形態で提供され、フルカラー画像を何度でも記録、消去でき、かつ画像の保持に電源を必要としない記録媒体と、光による画像形成方法を開発しました。本技術により一次的な印刷のための紙がリサイクルされます。[適用分野]
●リライトカード(フルカラーの情報を記録、消去できるカード) ●電子ペーパー
2.技術の概要、特徴
従来の色表示の技術では、物質の発光または色素や顔料の光吸収が利用されてきました。今回の技術では、液晶分子の自発的な集合によるラセン周期構造の光干渉により色を表示します。これまでにもいわゆるコレステリック液晶が干渉により色を呈することは知られていましたが、我々は、分子量が1000程度の中分子液晶を用いることで変化させた干渉色をガラス状態として室温で安定に固定できることを見出しました。さらに、光応答性のアゾベンゼン誘導体を数%添加することにより、液晶のラセン周期を光照射量により自由に変化させた後に液晶のガラス化により分子配列を凍結することで、様々な色を物質に固定できることを見出しました。このようなガラス化する中分子液晶と光応答性のアゾベンゼン誘導体の混合物を基板にコーティングした記録材料に紫外線を照射することでフルカラー画像が記録されます。また、一旦130℃以上に昇温することで画像は消去され新たな画像を記録することが可能です。本材料は、単一層でフルカラーを記録表示できるという特徴を有しています。また、可逆的な光記録材料であるにもかかわらず室内光で記録は全く変化しません。さらに、レーザー走査露光装置を開発し、パーソナルコンピュータから出力されるカラー画像を直接、本材料に記録することも可能としています。
3.発明者からのメッセージ
より詳しくは、Natureのwebページサイトhttp://www.nature.com/nsu/000127/000127-2.htmlやその引用文献をご参照ください。![]() |
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●写真:本研究成果によって得られた薄膜記録材料 |
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