1.目的と効果
アーク放電法は対向する黒鉛電極に直流電圧をかけ、放電によって陽極を蒸発させ、カーボンナノチューブを含む生成物を陰極上に堆積させる方法です。この方法では、陰極上の堆積物が増えるに従って、放電が不安定になり、連続運転は極めて困難でした。この特許はアーク放電法によるカーボンナノチューブの合成法を自動化したもので、無人運転も可能です。アーク放電法で合成したカーボンナノチューブは、他の合成法で得られるカーボンナノチューブに比べて熱的安定性、化学的安定性、力学的強度、電界放出特性、導電性などに極めて優れた特性を持つため、少量でも高品質なカーボンナノチューブを必要とする需要に適しています。
[適用分野]
●平面ディスプレーの電子源 ●燃料電池材料 ●複合材料 ●ガス貯蔵材料
2.技術の概要、特徴
この技術の特徴は、陰極を回転させるなどの方法で、陽極と陰極との間の放電の場所を連続的又は間欠的に移動させながらアーク放電を行い、生成物を除去する点です。こうすることによって、陰極と陽極との隙間が一定になるために放電は安定します。その結果として、陽極の消耗を検出することが可能になり、陽極を自動的に送ることが可能になりました。具体的には、写真に示すような回転陰極法の装置を開発しており、連続7時間の自動運転の実績があります。3.発明者からのメッセージ
産総研では、アーク放電法によるカーボンナノチューブの分離・精製法も開発しております。これらを組み合わせることによって優れた特性を持つ高純度のカーボンナノチューブを効率よく得ることができます。
●写真:回転陰極法カーボンナノチューブ合成装置(上) |
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