独立行政法人産業技術総合研究所
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 2007年4月2日 発表

■「新燃料自動車技術研究センター」を設立

ポイント

概要

 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)は、平成19年4月1日付けで産総研つくばセンターに「新燃料自動車技術研究センター」【研究センター長 後藤新一】を設立しました。エネルギー需要の急激な伸びと原油供給の不安が進むなか、運輸部門における技術革新は不可欠であり、産総研で自動車における新燃料の普及、省エネルギー化及び排出ガスの超クリーン化を統合的に研究する研究センターを設立しました。

 本センターでは、産総研でこれまで行ってきた先駆的な個別技術を統合し、自動車業界や燃料業界等との密接な連携により総合的な技術開発を進めるとともに、新燃料の普及に不可欠な燃料規格や排出ガスの計測・評価方法の規格化・標準化を推進します。また、国内外の研究者の受け入れ・派遣や国際共同研究により人材育成ネットワークの構築を行い、新燃料自動車技術及び関連基盤技術のイノベーションハブを目指します。

図

図:新燃料自動車技術研究センターのイノベーションハブ機能

背景

 近年、世界的なエネルギー需要の急激な伸びとそれに伴う原油の供給不安が懸念されています。また、京都議定書によって二酸化炭素等の温室効果ガスを今後大幅に低減することが求められています。運輸部門の主流となる自動車において、新燃料の導入により将来の運輸部門の石油依存度をできるだけ低減させるとともに、自動車の抜本的な低燃費化を達成することが必要不可欠となってきました。更に、都市大気環境の保全と改善のため、自動車の排出ガス中の有害物質をできる限り低減させることも安心・安全な社会を作り上げる上で不可欠な課題となってきました。

内容

 新燃料自動車技術研究センターでは、原油の供給不安の問題に対して、軽油やガソリンを主体とする現行の自動車燃料の多様化を目指し、新燃料の開発とその普及のための技術開発を行います。具体的には、自動車用の新燃料の製造技術と新燃料を使用する自動車の革新的技術開発を行うとともに、その普及に不可欠な新燃料の規格化・標準化を関連業界と連携して推進します。また、燃料品質の安定性を確保するため、新燃料や排出ガスを総合的に評価する技術的支援を行います。

 自動車の燃費向上と排出ガスをクリーン化する技術に関しては、エンジン燃焼方式や高性能排出ガス浄化技術等の革新的な自動車技術の開発を、自動車業界と連携しながら産学官一体の体制で進め、新燃料自動車技術及び関連基盤技術のイノベーションハブを目指します。さらに開発する新燃料とその関連技術を海外に普及するため、国際共同研究や多数の国外研究者の受け入れや派遣を行い、人材育成ネットワークを構築します。

今後の方向性

 新燃料自動車技術センターでは、2009年の自動車のポスト新長期規制、2015年の自動車の燃費規制のクリアを主なターゲットとして研究開発を進めます。また、2030年の運輸部門の石油依存度を80%程度とする『新・国家エネルギー戦略』の目標の達成に向け、新燃料の製造技術の開発や普及に向けての規格の整備を自動車業界との連携のもとに実施します。

用語の説明

◆新燃料
バイオマス等を起源とする非石油系燃料(バイオエタノール、バイオディーゼル等)、及び石油系燃料や化石資源を起源とするクリーン化改質燃料(GTL、CTL等の合成燃料、脱硫・脱芳香族軽油等)を意味します。[戻る]

◆イノベーションハブ
産総研では、イノベーションを担う様々な繋がり(大学・産業界・行政など)の結節点となり、イノベーションの要素となる「人・技術・情報」の出会いと流れを促進し相乗させる役割を目指しています。
「産総研パンフレット」 http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/pamph_main.html [戻る]

◆ポスト新長期規制
2009年に実施予定のガソリン車とディーゼル車の高度排出ガス規制です。特にディーゼル車では、粒子状物質は検出限界以下、NOxはガソリン車並み排出量となる厳しい規制がかけられる予定です。[戻る]

◆新・国家エネルギー戦略
経済産業省資源エネルギー庁が2006年5月に公表した、エネルギー安全保障を核としたエネルギーの国家的戦略構想です。運輸エネルギーに関しては、バイオマス由来燃料やGTL等新燃料の導入を促進することが示されています。
http://www.meti.go.jp/press/20060531004/20060531004.html [戻る]

問い合わせ

独立行政法人 産業技術総合研究所 広報部 広報業務室

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