独立行政法人産業技術総合研究所
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独立行政法人 産業技術総合研究所 中期目標

別表3 計量の標準(計量標準の設定・供給による産業技術基盤、社会安全基盤の確保)

 産業、通商、社会で必要とされる試験、検査や分析の結果に国際同等性を証明する技術的根拠を与え、先端技術開発や産業化の基盤となる計量の標準を整備するとともに、計量法で規定されている法定計量業務を的確に行うことにより、我が国経済活動の国際市場での円滑な発展、国内産業の競争力の維持、強化と新規産業の創出の支援、グリーン・イノベーション及びライフ・イノベーションの実現に貢献する。

1.新たな国家計量標準の整備

 我が国経済及び産業の発展、あらゆる計測の信頼性を産業と社会が共有するために信頼性の源となる国家計量標準を引き続き開発、整備するとともに、新たな計量標準については迅速に供給する。特に、環境への負荷低減(低炭素社会の実現、物質循環型社会の実現)、国民生活の安心・安全社会の実現、健康長寿社会の実現、技術革新による次世代産業の推進、及び国際通商の円滑な実施を支える国家計量標準については、産業界や社会の要請に即応して整備し、多様な供給の要請に対して柔軟に対応する。

1-(1) グリーン・イノベーションの実現を支える計量標準の整備

 グリーン・イノベーションの推進に必要な計量標準を早急に開発、整備し、供給する。

1-(2) ライフ・イノベーションの実現を支える計量標準の整備

 ライフ・イノベーションの実現に向け、先進医療機器の開発に必要な計量標準を開発・整備、供給する。また、食品の安全性や生活環境の健全性確保に資するため、食品分析に係る計量標準、有害化学物質の計量標準を開発、整備、供給する。

1-(3) 産業の国際展開を支える計量標準の整備

 我が国産業の国際通商を円滑に行うために必要な計量標準を開発、整備、供給する。また、代表的な技術革新分野において、基盤的計量標準を開発、整備、供給する。

2.国家計量標準の高度化

 我が国のイノベーション基盤を強化するため、国家計量標準を確実に維持、供給するとともにその高度化、合理化、校正事業者の認定審査の支援、計量トレーサビリティ体系の高度化と合理化を行う。

2-(1) 国家計量標準の維持、供給

 国家計量標準を維持管理し、校正サービス、標準物質等の供給、品質システムの運用を行う。

2-(2) 国家計量標準の高度化、合理化

 より高度な技術ニーズ及び社会ニーズに対応するため、特に省エネ技術の推進、産業現場計測器の信頼性確保及び中小企業の技術開発力の向上を支援する計量標準について、その高度化、合理化を行う。

2-(3) 計量標準政策に関する調査と技術支援

 計量トレーサビリティ体系の設計、維持運用について調査を行い、政府の知的基盤の整備に関する技術支援を行う。

2-(4) 計量標準供給制度への技術支援

 JCSS (計量法に基づく校正事業者登録制度)を主体とする計量標準供給制度の運用に関する技術支援を行う。

2-(5) 計量トレーサビリティ体系の高度化、合理化

 利用者が信頼性、コスト、迅速性及び効率性の観点から最適な手段により計量トレーサビリティを確保できるように、技術開発の実施と運用方法の拡充を行い、計量トレーサビリティ体系の高度化と合理化を図る。

3.法定計量業務の実施と関連する工業標準化の推進

 法定計量業務を適正に実施し、計量行政を支援するとともに、経済のグローバル化に対応した計量器の適合性評価システムの整備、普及を促進する。

3-(1) 法定計量業務の実施と法定計量政策の支援

 特定計量器に関する試験検査業務を国際標準の品質管理の下、適正に実施し、特定計量器の製造技術及び利用技術の調査などを通じ計量行政への支援を行う。

3-(2) 適合性評価技術の開発と工業標準化への取組

 特定計量器についての新たな適合性評価技術を開発、整備する。また、一般計測及び分析器についても評価技術を開発し、測定手続の基準、試験規格の確立と普及を図る。

4.国際計量標準への貢献

 計量標準、法定計量に関連する国際活動に主導的に参画し、我が国の技術を反映した計量システムを諸外国に積極的に普及させるとともに、メートル条約と法定計量機関を設立する条約のメンバー国と協調して国際計量標準への寄与に努める。また、先進的な計量トレーサビリティ体系の構築に努める。

4-(1) 次世代計量標準の開発

 次世代の計量標準を世界に先駆けて開発し、国際計量標準の構築において優位性を確保するとともに、我が国の優れた標準技術を国際標準に反映させ、また、先端技術開発を支援する。

4-(2) 計量標準におけるグローバルな競争と協調

 国際的計量組織の一員として、国家計量標準の同等性に関する国際相互承認体制(MRA)及び計量器の技術基準の同等性に関する国際相互受入れ取決め(MAA)を発展するよう促していく。また、開発途上国が、通商の基盤となる自国の計量標準を確立できるよう支援をしていく。

4-(3) 計量標準分野における校正、法定計量分野における適合性評価の国際協力の展開

 二国間のMOU (技術協力覚書)の締結、維持により、製品の認証に必要となる計量標準の同等性を確保し、特定の計量器における適合性評価結果の受入れを可能にするための国際協力を行う。

5.計量の教習と人材の育成

 法定計量業務に対応できるよう、国内の法定計量技術者の技術力向上を図るとともに、公的機関、産業界及び開発途上諸国の計量技術者を育成する。

5-(1) 計量の教習

 法定計量の技術を教習して、国内の法定計量技術者の計量技術レベルの向上を図る。

5-(2) 計量の研修と計量技術者の育成

 公的機関、産業界及びアジア諸国の技術者を対象として、人材育成プログラムや資料を作成するとともに、研修を行い、計量技術者を育成する。