独立行政法人産業技術総合研究所
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独立行政法人 産業技術総合研究所 中期目標

別表3 計量の標準(知的基盤の整備への対応)

 産業、通商、社会で必要とされる試験、検査や分析の結果に国際同等性を証明する技術的根拠を与え、先端技術開発や産業化の基盤となる計量の標準を整備するとともに、計量法で規定されている法定計量業務を適確に実施することにより、我が国経済活動の国際市場での円滑な発展、国内産業の競争力の維持・強化と新規産業の創出の支援及び国民の安全かつ安心の確保に貢献する。

1.国家計量標準システムの開発・整備

 計量標準の中核機関として他省庁及び民間企業との協力の下、我が国の総力を結集し、2010年度までに計量標準の供給サービスの水準を米国並みに高めるために必要な国家計量標準(標準物質を含む。以下同じ。)を早急に整備し、供給を開始する。そのうち国際通商に必要な基本的な計量標準については、国際基準に適合した計量標準の供給体制を構築して、我が国の円滑な通商を確保する。国内の先端産業技術の国際市場獲得に必要な客観的な技術評価及び国民の安全・安心の確保のための戦略的な計量標準については、産業界や社会の要請に即応して整備し、多様な供給の要請に対して柔軟に対応する。また、経済産業省に対して国家計量標準システムの企画・立案に関する技術的支援を行う。

1−(1)国家計量標準の開発・維持・供給

 我が国経済及び産業の発展等の観点から、新たに140種類の計量標準を整備して供給を開始する。また、供給を開始した計量標準のうち150種類の標準について供給範囲の拡大等を図り、より高度な社会ニーズに対応するとともに、計量標準の適確な維持・供給を実施する。さらに、136種類の計量標準について国際基準に適合した品質システムを整備して計量標準の供給体制をゆるぎないものとし、メートル条約のもと国家計量標準と国家計量標準機関が発行する校正証明書に関する相互承認協定(グローバルMRA)の枠組みを通して、計量標準の供給体制の国際整合化を進める。

1−(2)計量標準政策の提言

 我が国の計量標準の開発の方向性と供給制度の高度化・合理化の方策を経済産業省及び関係機関へ提言する。

1−(3)計量標準の供給・管理体制の強化

 適確な標準供給を確保できる体制を構築して、計量標準供給の信頼性・安定性をゆるぎないものとする。

1−(4)計量法に基づく認定技術審査への協力

 高精度の校正サービスを行う校正事業者に対して、国の政策により行う計量法校正事業者認定制度の円滑な運用を技術的な面から支援する。また、極微量物質の分析を行う事業者に対して、国の政策により行う計量法特定計量証明事業者認定制度の円滑な運用を技術的な面から支援する。

2.特定計量器の基準適合性の評価

 計量法で定められた特定計量器の検定に関する業務を、新たな技術課題を解決しつつ適確に行うとともに、法定計量体系の高度化・合理化・国際化等の政策課題に関して経済産業省の法定計量政策を支援する。

2−(1)法定計量業務の実施

 計量法に基づき産総研に委任された法定計量業務を適正に実施する。

2−(2)適合性評価技術の開発

 計量器の最新技術動向を法定計量に取り入れるため、適合性評価技術の研究開発を実施する。

2−(3)法定計量政策の提言

 我が国の法定計量体制の中の諸機関との連携を促進し、政府の法定計量政策の企画・立案を支援する。

2−(4)法定計量体系の設計

 我が国の法定計量体系の高度化のために政府に協力して調査を行い、効率的な法定計量体系の設計を支援する。

3.次世代計量標準の開発

 次世代の計量標準を世界に先駆けて開発し、国際計量システムの構築において我が国の優位性を発揮する。また計量標準に関する先導的な技術開発を主体的、戦略的に行って、産業界や大学のニーズに機動的に対応する。

3−(1)革新的計量標準の開発

 革新的な計量標準技術を世界に先駆けて開発し、我が国の優れた標準技術を国際標準に反映させて優位性を確保するとともに、それらを先端技術開発に反映させる。

3−(2)産業界ニーズに対応した先導的開発

 IT技術等を積極的に活用することにより計量標準の供給技術を高度化し、産業界や大学への標準供給の効率を飛躍的に向上させ、また供給の精度を向上させる。

4.国際計量システムの構築

 計量標準、法定計量に関連する国際活動に主導的に参画し、我が国の技術を反映した計量システムを諸外国に積極的に普及させるとともに、メートル条約と法定計量機関を設立する条約のもとメンバー国と協調して国際計量システムの発展に努める。

4−(1)計量標準におけるグローバルな競争と協調

 グローバル化する経済のもと、国際的計量組織の一員としての我が国のプレゼンスを強化することにより、産業の競争力強化と国民生活の安全・安心の確保という我が国の利益を増進させる。

4−(2)アジアを中心とした国際協力の展開

 アジアを中心とした開発途上国へ技術援助を行い、それにより開発途上国の国際相互承認への参画を促しつつ、我が国の計量標準技術を反映した国際計量標準システムを構築する。

5.計量の教習と人材の育成

 広範で質の高い計量業務に対応できるよう、我が国及び開発途上国の計量技術人材を育成する。
具体的には、

・都道府県、特定市の地方計量行政を担当する公務員のために、計量技術のレベル向上を目的とした教習を行い、計量技術レベルの向上を図る。

・法定計量の技術を教習し、技術レベルの高い一般計量士・環境計量士を育成して国家資格の付与に資する。

・ダイオキシン類の特定計量証明事業者管理者講習及び分析技術者研修を行い、超微量汚染物質の計量証明に関する技術レベルの向上に資する。

・JCSS校正事業者、環境計量証明事業者の認定技術審査員研修、校正技術者研修を行い、当該制度の技術レベルの向上に寄与する。

・アジア諸国等を対象とした国際協力研修等を外部機関との協力のもとに実施し、高い技術を持った人材を育成する。

・専門的な計量標準技術を民間技術者へ提供し、技術移転を効果的に行う。