産総研 - ニュース 受賞

2015/04/28

第47回市村学術賞貢献賞を受賞

 物理計測標準研究部門 金子 晋久 量子電気標準研究グループ長は平成27年4月23日に公益財団法人新技術開発財団より第47回市村学術賞貢献賞を贈呈されました。

 市村学術賞は、大学ならびに研究機関で行われた研究のうち、学術分野の進展に貢献し、実用化の可能性のある研究に功績のあった者に対して授与されます。

物理計測標準研究部門
 金子 晋久 量子電気標準研究グループ長

受賞テーマ:世界最高性能小型標準抵抗器の開発と計量トレーサビリティの革新

研究業績の概要:
 国家標準である量子ホール効果抵抗標準を基準にした抵抗の微少変化評価技術を確立し、経年変化や温度変化などに対する抵抗率変化を極めて小さい合金抵抗材料を用いて、これまでよりも、サイズが1/20で、性能が10倍以上の高性能小型抵抗器を開発した。

 これの応用により、抵抗関連量の高度計測および装置が劇的に簡便化されるだけでなく、生産事業所毎に数百~数千台ある計測器を個別に校正機関に運ぶ必要がなくなるなど、時間的にもコスト的・技術的にも大幅な改善が見込まれる。最終的には現場で測定器、加工機、制御機を直接校正・調整が可能になり、生産の歩留まり向上、国際競争力強化に大きく貢献するものと期待されている。

金子 晋久 量子電気標準研究グループ長の写真

物理計測標準研究部門
金子 晋久 量子電気標準研究グループ長