産総研 - ニュース お知らせ

2015/06/26

外部資金等における不適切な経理処理について

平成27年6月26日
国立研究開発法人産業技術総合研究所
 

 産総研が平成25年度に経済産業省から受託した外部資金等において、研究に必要な作業に関し不適切な経理処理を行っていた事実が認められました。このため、同省に対し報告を行いました。今後、速やかに関係者に対する処分等を行っていくこととしています。
 また、同様の事案を繰り返すことのないよう、再発防止の徹底を図ってまいります。

1.経緯
 産総研が平成25年度に経済産業省から受託した外部資金及び同年度の運営費交付金において、つくばセンターの研究者から、実際には当該年度内に研究のため必要な共用施設を利用した作業が完了していなかったにもかかわらず、当該作業が完了したものとして、その費用を支出したとの申出があり(本年1月末)、所内でタスクフォースを設置して調査をしたところ、かかる不適切な経理処理を行っていた事実が判明しました。

2.調査結果
 当該研究者は、平成25年度に経済産業省から受託した外部資金を用いて研究を行っていたところ、実際には当該年度内に共用施設を利用した作業(試料の作成及び観察作業)が完了していなかったにもかかわらず、当該共用施設の管理責任者に依頼して、平成26年1月31日までに当該作業が完了したものとして、その費用(265,400円)を支出する経理処理を行っていました。
 また、平成25年度の運営費交付金について、当該研究者は、上司に相談した上で、実際には当該年度内に共用施設を利用した観察作業が完了していなかったにもかかわらず、当該共用施設の管理責任者に依頼して、平成26年1月20日までに当該観察作業が完了したものとして、その費用(76,200円)を支出する経理処理を行っていました。

3.経済産業省に対する報告
 本日までに、経済産業省に対し、調査結果等について報告を行うとともに、経済産業省から受託した外部資金のうち不適切な経理処理に係る支出額(265,400円)について、今後、速やかに、返納を行うこととしています。

4.関係者に対する処分
 今後、速やかに、当該研究者及び関係者に対し、厳正に処分等を行うこととしています。

5.再発防止策
 産総研では、コンプライアンス体制の強化を図るための体制整備、すべての職員を対象とした受託研究における予算の適正な使用等についての周知徹底、e-learning研修の実施等を行ってきたところですが、本件不適切な経理処理の事案を踏まえ、今後、速やかに、共用施設を利用する研究者に対し、その利用実績に基づかずに経理処理を依頼してはならないことを周知徹底するとともに、共用施設を管理する職員に対し、利用実績に基づいて経理処理を行うべきことを周知徹底いたします。また、今後開催される研修等の場を用いて、研究費の不正な使用を行わないよう職員の指導を行います。
 
以上
 
本件に関する問い合わせ先
報道室 川村 電話:029-862-6216