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お知らせ

2017/01/01

理事長年頭所感 -新春に想う 2017-

年頭所感の中鉢理事長画像


 あけましておめでとうございます。日頃は、産総研の活動にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。心より、御礼申し上げます。

特定国立研究開発法人として社会と産業の期待に応える

 昨年10月、産総研は特別措置法の施行により、特定国立研究開発法人に指定されました。特定国立研究開発法人とは、同法により「研究開発等の実績及び体制を総合的に勘案して世界最高水準の研究開発の成果の創出が相当程度見込まれる」中核的な法人であり、その役割は「世界最高水準の研究開発の成果の創出並びにその普及及び活用の促進を図り、もって国民経済の発展及び国民生活の向上に寄与すること」とされています。
 産総研はこの大きな期待に応えるため、これまで以上に研究開発活動の水準を高めると共に、人材育成に務め、産学官が連携してイノベーションを創出するナショナルシステムの中核機関としての役割を担ってまいりたいと考えています。

産総研が進める知の共創-オープンプラットフォーム

 産総研は大学や研究機関などから研究者を積極的に受け入れ、研究職員2,300名と合わせると、全体として約8,000~9,000名が研究活動に従事するオープンな研究環境を有しています。
 産総研福島再生可能エネルギー研究所、臨海副都心バイオ・IT融合研究所は、それぞれ設立当初からオープンイノベーションプラットフォームと位置づけ、外部からの研究者が産総研と共同で研究開発を行うことができる研究環境の整備を進めてまいりました。
 加えて昨年からは、新たに二つの取り組みを始めました。一つは大学の構内に、オープンイノベーションラボラトリ(OIL)と名付けた産総研の研究室を設置し、大学との共同研究を推進する活動です。このOILは、各大学が得意とする研究分野を活かして、産総研と共に、基礎から応用研究、実証・実用化開発までを一気通貫に実施することを特徴とし、すでに名古屋大学、東京大学、東北大学、早稲田大学に設置し活動を開始しています。
 もう一つは、企業のニーズに特化した研究分野での共同開発を推進する連携研究室の設置です。これは個別企業のニーズに即した共同研究室を産総研内に設け、企業と産総研の研究者が協働して研究開発を行う仕組みです。 これまでに4企業と連携研究室を設立し、新たな事業や商品のシーズ開発を進めています 。

イノベーション創出の基盤-人材の育成と活用

 人材の育成と活用は、イノベーション創出の基盤です。
産総研は、所内での人材活用・育成を積極的に進めており、とりわけ近年は女性の研究者の採用・育成と女性管理職登用に力を注いでいます。女性が活躍できる職場は、ワークライフバランスが整備され、全職員にとっても働きやすい環境であると考え、そのための環境づくりや制度策定を進めています。
そして女性の研究職を増やすべく、採用活動にも注力し、大学や大学院生に対する研究職に関する情報提供や参加型体験プログラムの開発も行っています。
 研究活動には、外部との人材交流も重要な要素です。この人材交流を促進するため、クロスアポイントメント制度を導入して、大学や他機関の研究人材と産総研の研究者が、相互にそれぞれの研究現場で活躍できる環境を用意し、研究と技術の融合に取り組んでいます。

 次世代を担う若手の研究者を育成することも大きな課題です。
産総研は、ポスドクや大学院生を対象に、産総研での研究と企業での実務を経験できるイノベーションスクールを毎年開講し、研究現場で即戦力として活躍できる人材を養成しています。
 また、有能で意欲ある大学院生の経済的基盤を支援するリサーチアシスタント制度も設けました。この制度は、産総研が大学院生を雇用し、所内の研究業務に参画してもらう仕組みで、研究者を志す人材を育成するとともに、経済的支援も行うことができます。

地方発のイノベーションで地域の社会と産業に貢献する

 産総研のもう一つの特徴は、全国7か所に地域センターを有し、それぞれの地域特性やニーズに合った研究開発に重点的に取り組み、その成果を地域の企業や社会に還元していく活動を続けていることです。
 今年度はこの地域センターの出先機関として、福井サイト、石川サイトを開所し、より地域に密着した活動ができる体制を整えました。
 産総研は地方企業のニーズに合致する研究開発を、地域センターだけでなくオール産総研で支援する体制を整える一方、大学や他の研究機関との協力関係も積極的に構築し、産官学が連携して地方発イノベーションを創出する活動も推進しています。
 地方企業の研究開発を支援するためには、人・技術だけでなく、資金的なサポートも重要です。産総研は、金融機関との協力関係も築きながら、人・技術・資金が三位一体となった支援体制で地方企業と地方経済の活性化に貢献してまいりたいと考えています。

 産総研は、特定国立研究開発法人として、今後も明確な目標と使命感を持って、世界最高レベルの研究・開発に挑戦し、その成果を日本の社会と産業に還元する研究活動を推進する所存です。

 本年も益々のご支援とご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

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