2013年2月16日(土)、地質標本館および産総研共用講堂にて、地質標本館カフェを開催しました。テーマは『朗読会 宮澤賢治「楢ノ木大学士の野宿」 —イーハトーヴの石たち—』、朗読は「取手藤代図書館 読み聞かせの会オルゴール」会員の長澤和美さん、中川和子さんが、解説は加藤碵一産総研フェローと青木正博地質標本館名誉館長が行いました。今回はテーブル担当として、5名のジオマイスター※1の方々にご協力頂きました。
宮沢賢治の作品には、宝石名・岩石名・火山活動など多くの地質用語が登場します。今回の題材である「楢ノ木大学士の野宿」は、地学童話と称される作品群の中で代表的なものです。今回のイベントでは、地質学用語の言葉の意味や宮沢賢治自身の背景に関する解説をとりまぜながら、朗読とカフェを楽しむ趣向です。
当日は、まず地質標本館内を自由に見学して頂きました。その際、物語に登場する関連鉱物標本の近くにジオマイスターらが立ち、解説をしました。その後、共用講堂に移動し、朗読と解説を行いました。共用講堂 多目的室には、物語に登場する鉱物の写真パネル(解説付き)を19枚展示し雰囲気を出しました。さらに各テーブルには、より物語に関係の深い鉱物標本を配置しました。休憩の合間に実際に触れてもらったり、ジオマイスターの方々からの説明を受けながらルーペで観察したり楽しんで頂きました。
朗読は、擬人化された岩頸※2からなるラクシャン4兄弟の声の変化の付け方などが聞きどころでした。照明を落として星空のイメージをプロジェクターでスクリーンに投影し、会場に響く朗読を聞いていると、まるで自分が楢ノ木大学士になったような気分になります。物語のパートごとに解説を行いました。2名の解説者からそれぞれのパートに登場する地学の解説と、賢治の地学への取り組みを丁寧に分かりやすく行いました。
宮沢賢治のファンの方も、地質学好きの方も両方が楽しめるカフェを行うことができました。今後も、こういった地質学の楽しさを普及できるようなカフェを企画していきます。
※1 筑波山とその周辺地域の地球環境に関心を持ち、環境保全や地域の啓蒙活動に取り組んでいく人材。ジオネットワークつくばが認定
※2 火山の噴火する際にマグマの通り道であった部分が硬化して出来た形成物

賢治にまつわる地質学や物語に登場する鉱物について解説を行う加藤碵一産総研フェロー(右)と青木正博地質標本館名誉館長(左)

地質標本館内に展示されている標本のうち、物語に関係するものについて、実物を見ながら事前解説を行いました。

テーブルには、特に関係の深い岩石標本を配置。コーヒーを片手に朗読と解説を聞きます。休憩中も、質問や意見が交わされていました。
| 日時 | 2013年2月16日 土曜日 13時00分 〜 16時30分 |
|---|---|
| 会場 | 地質標本館 〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 |
| 主催 | 産業技術総合研究所 地質標本館 |
| 参加費 | 無料 |
| 定員 | 40名 |
| 申込方法 | オンライン登録 |
| 申込締切 | 2月5日 火曜日 |
| 問い合わせ先 | 産業技術総合研究所 地質標本館 〒305-8567 茨城県つくば市東1-1-1 中央第7 電話:029-861-3754 FAX:029-861-3746 |
| プログラム、申込先、その他詳細情報 | 地質標本館カフェ 朗読会 宮澤賢治「楢ノ木大学士の野宿」—イーハトーヴの石たち— http://www.gsj.jp/Muse/eve_care/2012/gm_cafe2012/index.html |
| 産総研サイエンスカフェのページ(開催報告などを掲載) | |