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再生可能エネルギー2010国際会議/AIST Session
「エネルギー技術研究における国際研究協力の役割」(報告)

Renewable Energy 2010 / AIST Session "Role of International Collaboration in Energy R&D"
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 環境に優しいエネルギー資源の研究開発と普及拡大に向けて一層の研鑽と最先端技術の集積を図ることを目的として「再生可能エネルギー 2010 国際会議」(RE2010)が2010年6月27日〜7月2日の6日間にわたりパシフィコ横浜で開催されました。再生可能エネルギーの全分野が一堂に会する国内最大規模の催しです。55カ国1,200名を超える専門技術者が集結し、政策、太陽光発電、太陽熱利用、省エネルギー建築、風力、バイオマス、水素・燃料電池、海洋エネルギー、地熱エネルギー、新電力システム、省エネルギー・熱利用、中小水力・未利用エネルギー、の12分野で発表を行いました。また、併設展示会「第5回 新エネルギー世界展示会」「PV Japan 2010」は延べ4万人を超える来場者で賑わいました。

 このRE2010のスペシャルセッションの1企画として、7月1日午後、「エネルギー技術研究における国際研究協力の役割」をテーマに「産総研セッション」を開催しました。背景には、エネルギー問題に関して、国際的な協力による研究の深掘りを通じた画期的なブレークスルーが大きな注目を集めていることがあります。エネルギー問題は個別国のみの課題ではなく、また、エネルギーの安定供給と地球環境の両立のためますます高度な技術開発が必要となっています。

 セッションでは、産総研エネルギー技術研究部門が海外研究機関と研究協力を行っている課題の中から3テーマ(水素貯蔵材料、スマートグリッド、炭化ケイ素結晶成長)を取り上げ、最新の研究動向と成果を紹介し、国際研究協力が研究の展開に果たす役割を議論しました。

質問に答える Proffen博士
質問に答えるプロフェン博士

 最初の講演では、ロスアラモス国立研究所 トーマス・プロフェン博士が同研究所の中性子散乱実験施設と日本のJ-PARCを利用した水素貯蔵材料の構造解析研究を紹介しました。中性子を使い材料中の水素原子の位置と状態を測定し、更に、結晶構造だけでなく局所構造も明らかにすることで、飛躍的に高い性能を持つ新規水素貯蔵材料開発への道が拓かれると示唆しました。また、研究協力は実験施設の相互利用だけでなく人材とアイデアの交流をもたらすと述べました。


講演する Marnay博士
講演するマーネー博士

 続いて、ローレンス・バークレー国立研究所 クリス・マーネー博士が太陽電池・小規模コジェネ・蓄電池などの分散エネルギー源を含む地域エネルギー網の最適化分析手法と実証実験を報告しました。産総研との研究協力の成果として、従来モデルは専らコストを最適化していたが、温暖化ガス削減とコストの両面から最適化分析が可能なモデルに発展させたことを例示しました。


講演を終えたPons教授
講演を終えたポンス教授

 最後に、グルノーブル理工科学校・国立科学研究センター ジョゼフ・フーリエ大学 ミッシェル・ポンス教授が次世代パワーデバイスの半導体材料として期待が高い炭化ケイ素について、結晶成長反応場の数値モデルを構築し、個別装置での経験に頼らない一般的なCVDプロセス手法を開発していることを紹介しました。SIMAPと産総研との長年にわたる共同研究が着実に成果を生み出しています。


 講演では専門分野に特化した研究紹介もあり、専門分野が異なる人には難しい内容も含まれていましたが、延べ140名のご参加をいただき、盛会のうちに終了しました。

開催概要
日時 2010年7月1日 木曜日 13時00分 〜 17時00分
会場 パシフィコ横浜 会議センター 5階 502号室
〒220-0012 神奈川県横浜市港区みなとみらい1-1-1
主催 産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門
参加費 無料
※「再生可能エネルギー2010国際会議」に参加登録されていない方も、本セッションには無料でご参加いただけます。
定員 300名(定員になり次第締め切り)
申込方法 オンライン登録
申込締切 6月28日 月曜日(当日会場にて受付も可能)
問い合わせ先 産総研セッション事務局
Eメール:Eメールアドレス
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