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第4回糖鎖産業技術フォーラム(GLIT) in BioJapan2009(報告)

「糖鎖機能活用の実用化シーン、続々発掘: 本命〈がんマーカー〉 vs 対抗馬〈再生医療〉」
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会場の様子
会場の様子

 平成21年10月7日、パシフィコ横浜において、第4回糖鎖産業技術フォーラム(GLIT)を開催した。前年に引き続き、バイオジャパン2009の中で、GLIT関係企業の協力によるスポンサー枠に加え、バイオジャパン主催者のご厚意により主催者セミナーの時間帯をご提供いただいた。定員120名の会場に、170名を超える聴衆が詰めかけ、常に立ち見が出るほどの盛況ぶりで、糖鎖研究に対する注目度が定着してきたものと考えられた。今回のGLITフォーラムは、「糖鎖機能活用の実用化シーン、続々発掘:本命〈がんマーカー〉 VS 対抗馬〈再生医療〉」と題し、3部構成で、セミナー2題とGLIT特別企画を行なった。
 第1部におけるスポンサー枠セミナーは、(株)GPバイオサイエンスのご協力のもと、国立国際医療センター 肝炎・免疫研究センターの溝上雅史センター長により、「肝臓の臨床・医療現場から新たな糖鎖マーカーへの期待」と題して、肝炎ウィルスの蔓延の歴史を遡られた。なぜ日本でC型肝炎による肝がんの発生が多いのか、今後、世界の肝がんの発生がどう推移するのかについて、感染史を看破した氏でなければ表現できない多くの真実を語り聴衆を圧倒した。さらに、前週に新聞報道されたばかりの糖鎖による肝臓の繊維化マーカーへの期待を示された。

 第2部では、GLIT特別企画「未来を拓く糖鎖」が行われた。平林淳GLIT運営副委員長によるGLIT活動や、産総研等の糖鎖研究を支えるNEDOプロジェクトの紹介が行われ、さらには産総研糖鎖医工学研究センターの鹿内秀俊氏によって糖鎖統合データベースが紹介された。

 第3部の主催者枠セミナーでは、国立成育医療センター研究所の梅澤明弘生殖医療研究部長によって、「幹細胞医療における糖鎖の有用性と産業応用」と題した講演が行われた。氏はレクチンマイクロアレイを用いた幹細胞等の糖鎖プロファイリングにより、細胞を識別する判定式が精度よく未分化細胞や分化細胞を区別できること、再生医療の実用化において、iPS細胞を含む幹細胞等の標準化の重要性をつよく説いた。細胞の標準化については会場からも質問が相次ぎ、関心の高さを示した。また、モデレーターを務める成松久GLIT運営委員長とのやり取りでは、再生医療というと臓器を作って移植すると思っている人が一部にいるようだが、そのようなことはなく、細胞を移植することが現実的であると梅澤部長も答えていた。

溝上雅史氏の写真   梅澤明弘氏の写真
第1部 講師
国立国際医療センター 肝炎・免疫研究センター 溝上雅史センター長
  第3部 講師
国立成育医療センター研究所 生殖医療研究部 梅澤明弘部長

 合計3時間にわたるプログラムであったが、聴衆は最後まで熱心に講演や討論に参加していた。ところで本命〈がんマーカー〉と対抗馬〈再生医療〉が大いに競ったこの勝負、一体どの馬が勝ったのだろうか?(どうやらまだ走り続けているようである。)

(報告:産総研 糖鎖医工学研究センター 連携戦略班長 新間陽一)

開催概要
日時 2009年10月7日 水曜日 13時30分 〜 16時30分
会場 パシフィコ横浜 アネックスホール F202
〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
主催 糖鎖産業技術フォーラム(財団法人 バイオインダストリー協会、産業技術総合研究所)
参加費 無料
※バイオジャパン2009への入場料が別途必要になります。
申込方法 オンライン登録
※バイオジャパン2009への入場登録が別途必要になります。
問い合わせ先 GLIT総合事務局(財団法人 バイオインダストリー協会内)
電話: 03-5541-2731
プログラム、申込み、その他詳細情報 第4回糖鎖産業技術フォーラム(GLIT) in BioJapan2009
http://www.glit.jp/wp/archives/1162