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産総研ブックス01 きちんとわかる巨大地震

平成18年10月23日掲載

表紙  産総研の幅広い研究テーマについて、一般の読者の皆さんにも興味を持って読み進めていただけるような、そんな本を目指して新たなシリーズが創刊されました。

 その第一弾は、「きちんとわかる巨大地震」、産総研の地質分野の研究者の横顔を追いながら、彼らが探求する地震のメカニズムに迫ります。

発行:白日社
定価:1500 円+消費税
全国の書店等でお買い求めください。

目次

はじめに
第一部 巨大地震の謎に挑む研究者たち
  語り手:佐竹健治、宍倉正展、藤原治、小松原純子、小泉尚嗣、桑原正人、金田平太郎、堀川晴央
聞き手・執筆:森山和道
 
  津波から地震本体に迫る
    CGアニメーションが大反響/逆問題の研究へ/プレート間地震の連動/発掘された巨大地震/計算モデルと理論データのすり合わせ/兵庫県南部地震とスマトラ島沖地震/防災への貢献
 
  余効変動--地面がジワジワ動くのが面白い
    サンゴ礁が地上に/チリ地震の余効変動/スマトラ島沖地震の余効変動/浜堤列の解明/関東地震の予測に挑む/古地震の発見
 
  1000年前の地層から数時間のイベントを読み解く
    地震イベント堆積物/地層にみる津波、地震、台風/津波の痕跡/砂の層に波を見る/あるときは大胆な仮説を/千年と数秒の時間スケール
 
  小さな堆積物から大きな動きを読む
    陸地の古環境の復元/堆積学の応用/津波堆積物によるイベント/砂層の内部構造/堆積学でものを見たい
 
  地下水から地震予測に挑む
    ターゲットは被圧帯水層/地震発生前に地下水が変化/実験、観測、シミュレーション/プレスリップをとらえる/東アジア全体で地下水観測/耐震も予知も両方やるべき/気象予報と地震予報/地震予報は出し方が難しい/正しい知識が被害を減らす
 
  断層周辺の応力場を明らかにする
    内陸型地震の研究/応力測定の新しい方法/切迫の度合いをはかる/破砕帯という壁/活断層にも個性がある/新しい予測モデル/データの蓄積とモデルづくり
 
  地形上に重ねられた地震の履歴を読む
    活断層地形の形成/断層の連動/地形は地球の履歴書/社会貢献への思い
 
  破壊と伝搬を計算し地震動を予測する
    破壊過程と伝搬過程/沖積平野は太鼓のようなもの/平野ごとの個性/半分経験、半分理論/「応力がわからない」/震源と地下構造の改良/スタンダードな地震モデル/地震動の日本全体モデル
 
第二部 巨大地震の秘密に迫る
  第一章 スマトラ島沖地震はなぜ起きたのか?
    2004年スマトラ島沖大地震
日本を襲った巨大地震の津波
日本でも発生した巨大地震
 
  第二章 日本列島周辺の海溝型地震
    巨大地震は繰り返す
液状化の痕跡からわかる過去の巨大地震
津波堆積物からわかる過去の巨大地震
 
  第三章 海溝型地震による地殻変動
    巨大地震で海岸が隆起・沈降する
数十年にわたって変動する大地(1960年チリ地震)
地層に残された地殻変動(北海道東部17世紀の地震)
現在進行中の地殻変動(2004年スマトラ島沖地震)
繰り返し起こった過去の大地震を探る
地震予測のための地下水観測システム
 
  第四章 内陸活断層による連動型大地震
    活断層とは何か
活断層の活動履歴を復元する
内陸活断層による連動型大地震
活断層の連動予測に向けて
活断層深部の状態と地震予測
 
  第五章 巨大地震の地震動
    平野の地下構造と地震動
構造物のモデル化と応答スペクトル
観測点ごとに固有周期はあるのか?--大阪平野の例
伝搬経路の影響
震源の影響
地震は「繰り返す」のか?
 
著者紹介
参考文献
日本図書館協会 選定図書

 産総研ブックスの第一弾として、「きちんとわかる巨大地震」が発行された。産総研で実施されている世界のトップレベルの巨大地震研究が紹介されている。

 本書は第1部と第2部で構成され、第1部では、サイエンスライターの森山和道氏が活断層研究センターの佐竹健治氏をはじめとする研究者へのインタビューをもとにまとめられ、これが本書の特徴となっている。2004年12月にインド洋地域に大災害をもたらしたスマトラ島沖大地震など超巨大地震による津波・地殻変動、地下水による地震予測、活断層評価、応力観測、地震動予測など、最先端の研究が一般の人にも面白さが伝わるよう工夫され、わかりやすいものとなっている。第2部は研究者自身による、より丁寧な解説がなされている。

 産総研の中堅・若手研究者が取り組む最先端の地震研究が生き生きと伝わってくる好著である。


出版物に関するお問合せ先

広報サービス室 出版グループ

email : prpub-ml*aist.go.jp (*を@に変えて送付してください)
電話 : 029-862-6217 FAX : 029-862-6212


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