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地質分野 地質情報研究部門 |
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研究の概要
当研究部門は、地質に関する総合的な研究に取り組む研究部門として、長期的な視点に立ち、陸域および海域の研究を一元的に実施しています。また、地質調査総合センターの中核研究部門として、信頼性の高い国土の地質情報の知的基盤を構築するとともに、人類と地球が共生できる社会の実現に向けて、島弧地質海洋研究を基礎に知的基盤である地質情報の整備と統合に関する研究、地震火山噴火などの地質災害に関する研究、および都市・沿岸域の地質現象と生態系も含む地質環境に関する総合的研究などに戦略的に取り組んでいます。
代表的な研究成果
●有珠火山地質図の改訂
有珠火山地質図の改訂第2版を出版しました。火山地質図は、わが国の活動的な火山を対象に、これまで14火山について作成されていますが、改訂版出版は有珠火山が初めての例です。改訂の主な要因は、1981年出版の第1版から25年以上経過し、多くの修正・追加すべき新知見が報告されていること、2000年に新たな噴火が発生したことの2点です。第1版からの主な改訂ポイントは、2000年噴火の火口、隆起域、断層および噴出物分布の追加、最新の地形・地図情報への変更、地質凡例・記号および用語の改訂(JIS準拠)、そして最近の新たな研究成果を取り入れたことです。とくに、新たに発見された先明和噴火だけでなく歴史時代のいくつかの噴火についての記述を見直したこと、また、次の噴火に備えるため、どのような噴火現象がどのようなタイミングと期間に起こるかをまとめた噴火シナリオを作成したことが特筆されます。
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有珠火山地質図の改訂 |
●沿岸海域地球化学図の完成
日本の全沿岸海域における海底堆積物中の53元素の分布を明らかにする沿岸海域地球化学図を完成させました。これにより、日本周辺海域での元素分布の全容が初めて明らかとなり、沿岸海域中での元素の地球化学的挙動を明らかにすることができました。さらに、海域における元素の分布と、陸域の元素分布を表す既存の地球化学図を連携することにより、河川流域から沿岸域への物質や元素の移動・拡散と、循環メカニズムを解明することができました。例えば下図に示すように、北陸の姫川周辺に見られるクロムの高濃度域(赤)は、河川を通して堆積物とともに海域に顕著に拡散していること、また東京湾・大阪湾などの大都市圏の湾内で濃度が高いことが明らかになりました。このようなデータは日本の地球化学的基本情報となるだけでなく、流域・沿岸域の環境保全のための、沿岸海域での有害元素等の存在量と挙動の把握および海域における人為汚染の評価、汚染の拡散防止、浄化対策に役立てることができます。
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クロムなどの地球化学図 |