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粘土でできたガスバリア膜「クレースト」 |
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−次世代高性能耐熱フィルムの開発−
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コンパクト化学プロセス研究センターでは粘土を主成分とする柔軟なフィルム「クレースト」を開発しました。クレーストは従来困難であった高温域におけるガスバリアを可能とする新規膜材料です。厚さ1ナノメートルの板状結晶を配向させて緻密に積層し、自立膜として用いることが可能です。有機バインダーの添加量を最低限に抑えており、従来の有機物を主成分とするナノコンポジット材料とは一線を画す高い性能を実現しました。膜の厚みは10から100マイクロメートルであり、高温条件で、水素、酸素などの無機ガスに対して高い遮蔽性を持っています。具体的には600℃までの広い温度領域で、あらゆる無機ガスに対して非常に高いバリア性を保持するものです。柔軟性はコピー用紙並み、切ったり折ったり曲げたりすることも自在です(写真1)。さらに不燃性で、酸素指数は94パーセント以上です。 これらのユニークな特性からクレーストには広範な用途が見込まれています。例えば、高温条件下で用いられるパッキン等として使用することができ、多くの化学産業分野で、生産ラインの配管連結部のリーク防止等に利用することができます。また太陽電池、燃料電池周辺部材や絶縁フィルムとしても利用が可能です。 一方アルミニウム箔を含まないハイバリアフィルムとしても期待されています。さらに昨今問題となっているアスベスト代替材料としても有望な候補です。透明性の高い合成粘土を用いた透明タイプの開発に成功したことにより、フレキシブルディスプレイ材料、包装材料等への用途の可能性が広がっています(写真2)。 クレーストは生産過程において何の廃棄物も副生しないだけでなく、ガスバリア膜の主成分は粘土結晶であることから環境にやさしい材料といえます。天然粘土を原料とすることにより一般的なエンジニアリングプラスチック並みのコストで生産が可能です。現在大量生産技術の開発とともに、用途別に応用研究を実施中です。
コンパクト化学プロセス研究センター 蛯名 武雄 |
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