国際プロジェクトの推進
地質分野の国際活動の最も中心となるのは、東・東南アジア地球科学プログラム調整委員会(CCOP)におけるアジア各国との連携とプロジェクトの推進です。CCOPは政府間機関で、東・東南アジアの沿岸・沿海における持続的発展のため、応用地球科学分野の活動を参加12ヶ国が共同で実施しています。
産総研は地下水データベースとその利用(DCGM IV)、地質情報セクターにおけるCCOP−GEOGridプロジェクトやOneGeology−CCOP、環境セクターにおけるアジアのデルタプロジェクト(DelSEAおよび沿岸環境管理)、資源セクターにおけるCASM Asiaなどを推進しています。また、中国が推進しているCCOP−Metadataプロジェクト、ノルウェーのPETRADが主催する石油政策管理(EPPM)などのプロジェクトにも積極的に参加しています。さらにCCOPの管理理事会・総会(図1)・財務委員会・戦略会議などに参加し、積極的かつ重要な役割を果たしています。
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国際連携
国際機関での活動も、地質調査総合センター業務の重要な柱となっています。
世界の地質調査機関から構成される世界地質調査所会議(ICOGS)では、世界の地質調査研究機関の連絡先の住所録を作成するなどの活動を通じて貢献しています。IODP(統合国際深海掘削計画)やICDP(国際陸上掘削計画)へ参画をしているほか、CCS(二酸化炭素回収・貯留技術)においては、IEA(国際エネルギー機関)と密接な協力関係を保っています。世界中の地質調査機関が参加するICOGS(International Committee of Geological Surveys)や100万分の1グローバル地質図(One Geology)[1] や地質科学情報協議会(GIC)では、アジアの中核機関としての役割を担っています。また、地質情報管理応用委員会(CGI)などの地質情報関連の国際委員会でも活躍しています。世界地質図委員会(CGMW)では、 500万分の1アジアの地質図(図2)において日本・フィリピン・インドネシアとその周辺海域を地質調査総合センターが担当し作成するとともに、全海域の編集責任も担っています。
二国間における活動としては、南アフリカにおけるレアメタルなどの分野での研究協力やガスハイドレートに関する北米での共同研究、ブラジルにおける資源開発と環境保全に関する共同研究、インドネシアにおける地震・火山や地熱の研究などがあります。
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今後の展望
産総研の第3期中期計画においては、経済や社会の情勢の変化に対応して地質調査総合センターとして重点的に行うべき国際活動を選定し、予算の確保と重点配分に努める必要があります。レアメタルなどの貴重な資源の開発に関連した研究協力、アジア近隣諸国との地質や資源に関する情報における協調、島弧−海溝系における地震や火山災害に関する研究協力、地質図や地質情報に関する国際活動への貢献などは、今後もより重要な活動となるでしょう。
地質調査情報センター長
脇田 浩二(わきた こうじ)



