3次元に立体視できる映像
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新世代“立体テレビ”の想像図 |
株式会社バートン、産総研、慶應義塾大学は、2006年2月に、世界に先駆けて、集光レーザー光で焦点近くの空気をプラズマ化して発光させることにより、空気以外に何もない空間に、ドットからなる“3次元映像”を実像として描画する「空間立体描画」技術を発表しました。
これは、映像にスクリーンという束縛がなくなった史上初の革新的な技術です。この技術では、3次元スキャニングシステムを用いてレーザー光の焦点位置を自在かつ正確に決め、空間の任意の位置に光のドットをつくることができます。また、1ドットあたりのパルス数を制御することで、発生するプラズマの輝度、コントラストを制御できます。
高強度フェムト秒全固体レーザーシステム
一方、浜松ホトニクス株式会社は、2005年11月に、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の委託を受け、財団法人光科学技術振興財団が実施した静岡県地域結集型共同研究事業「超高密度フォトン産業基盤技術開発」に参加して、「高強度フェムト秒全固体レーザーシステム」を開発しています。
このシステムは、繰り返し周波数1 kHz、ピーク出力0.1 TW (1 TWは1012 W)、パルス幅100 fs (1 fsは10-15 秒)を実現した、世界に例のない小型で高強度な全固体フェムト秒レーザーシステムです。このレーザーシステムは、0.1兆 Wの光パルスを10兆分の1秒間、超高密度にして照射します。
空間立体描画技術の高性能化
株式会社バートン、産総研、浜松ホトニクス株式会社は、それぞれの技術を組み合わせて「空間立体描画」技術を高性能化するために共同研究を開始しました。
レーザー光源部分は浜松ホトニクス株式会社が「高強度フェムト秒全固体レーザーシステム」をベースに、新しい技術のために開発した高繰り返し(1,000 Hz)で高平均出力(200 W)のレーザーを用いました。
走査系には、株式会社バートン他が川崎市産学共同研究開発プロジェクト助成事業の支援を受けて開発した3次元スキャニングシステムを使用しました。
さらに、産総研が設計した光学系をレーザーの繰り返し性能の向上に合わせて調整することで、3次元映像をスムーズに描画することに成功しました。この技術では、毎秒最高で1,000ドットを描画することができます。
1秒あたりの発光数が大幅に向上したことで、これまでに比べて3次元の描画がスムーズになり、動画表現の自由度も大きく広がりました。80年前に「イ」の字を映し出したブラウン管が、現在ハイビジョンテレビに進歩しているように、技術革新によって、これまでは概念でしかなかった“立体テレビ”など新世代の描画装置が実現のものになることを期待しています。
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空間に描画した「イ」の字(大きさ約40 cm) |
描画装置による蝶々の映像 |



