GEO Gridワークショップ(多国間融合分野の国際会議)をタイで開催 
産総研とタイ国家科学技術開発研究院(NSTDA)電子コンピューター技術研究センター(NECTEC)との共催で、東・東南アジア地球科学計画調整委員会(CCOP)と米国GEON(地質情報Network)の支援による、GEO Gridワークショップが3月20日、バンコクのサイエンスパークにあるNSTDAコンベンションセンターで開催されました。(産総研からは加藤理事、佃研究コーデイネータ、関口グリッド研究センター長、松尾国際部門長などが参加)
このワークショップは、地球環境、エネルギー資源問題、自然災害対応など各国に共通する課題について国境を越えて解決するために、地球科学情報システムとGrid技術の融合を推進する最初の多国間国際会議として開催されました。
ワークショップには、産総研の包括MOU締結連絡先であるタイNSDTA、ベトナムVASTをはじめとして東南アジア各国の関連研究者など約100人の参加者があり、GEO Grid、CCOPの活動(資源、環境、地質情報など)、米国GEONの活動、ASTERなどの衛星観測データ活用を含めた東南アジア地域のGEO情報に関連した活動への取り組みが紹介されました。
さらに、加藤産総研理事の総括とりまとめを含め、国境を越えた融合分野における情報共有と連携強化、多国間の共通課題である地球環境、地震・津波などの自然災害対応に関して論議され、今後の具体的な国際連携プロジェクト推進の重要性が強調されました。
今後、国連のGEOSS(Global Earth Observation System of Systems)の実施計画や2008年国連「国際惑星地球年」のイニシアティブとともに、アジアにおけるグローバルな共通課題克服に向けて具体的な国際研究連携の推進が期待されており、包括MOU協定の連携研究機関とも、2国間で具体的なアクションを進めることとしています。
また、Grid国際連携においては、第12回PRAGMワークショップ(Pacific Rim Application and Grid Middleware Assembly)がバンコクで併催されました。
GEO Gridについて詳しくは、本誌前号(産総研TODAY2007-4)の特集記事をご覧ください。
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ワークショップの参加者 |
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会場内の様子
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GEO Gridの説明をする関口センター長 |
欧州委員会Reding委員 産総研つくばセンターを訪問 
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ロボット分野での連携について意見を交わされるReding委員
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このあと、一行はつくばオープンスペースラボ(OSL)に移動し、平井知能システム研究部門長により産総研におけるロボット研究の説明がなされた後、アザラシ型ロボットのパロ、および日仏ロボット工学共同研究ラボ(JRL)のヒューマノイドロボットの見学をされ、Reding委員みずから、特にロボット分野の連携について、研究者と熱心に意見を交わされました。
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曽良副理事長から案内をうけるReding委員(右)一行
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知能システム研究部門では、フランス国立科学研究センター(CNRS)情報・コミュニケーション科学技術部門との間で設立した日仏共同研究ラボラトリー(JRL)が国際ラボとしてFP6に参加しており、今後の展開については、4月16日のフランス・ツールーズにおけるCNRS・産総研Board-Director会合でも、FP7含め研究連携のより一層の推進について話し合われました。今回の Reding委員の来訪によって、知能システム研究部門はもとより、産総研のEUとの研究連携が一段と強化されることが期待されます。
日本マレーシア・バイオテクノロジー会合参加 
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産総研展示ブースでの秋山センター長
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マレーシアはインドネシアと並んで、パーム椰子の世界的産地として知られており、産総研のバイオマスアジアの展開の中で、特にパームオイルとその残渣を用いたバイオマス利活用の観点から連携を進めています。
産総研は、今年の2月に、バイオマス関係者と国際部門が、11月に開催が予定される第4回バイオマスアジアの主催国としての打ち合わせ、マレーシアとの研究連携のためにマレーシアの関係省庁や研究機関と意見交換を行いました。
3月6日会合での産総研展示ブースにおいては、これらの意見交換を踏まえた対応として、ナジブ・ラザク副首相及びジャマルティン・ジャルジス科学技術革新大臣ほか一行に対して、秋山センター長および国際部門から、産総研の概要と生命情報科学研究センターの概要、およびバイオマス研究の概要などバイオテクノロジーのアジアへの展開などについて説明をしました。今後のバイオマスアジアの展開やマレーシアとの具体的連携が期待されています。
ベトナム科学技術大臣つくばセンター来訪 
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ホアン・ヴァン・フォン大臣(中央)を迎える小玉副理事長
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昨年8月に日越科学技術協力協定が政府間で調印されたのを受け、第1回日越科学技術合同委員会が3月7日に東京で開催され、ベトナムから20名ほどが参加しました。この会合は科学技術に関する最初の日越政府間会合であり、ホアン・ヴァン・フォン大臣と高市早苗科学技術担当大臣が出席されました。産総研からもベトナム科学技術院との連携の経緯について報告しました。
産総研はベトナム科学技術院と平成16年12月に包括協定を調印し、第1回ワークショップをハノイで開催、平成17年10月に第2回、平成18年11月に第3回をともにつくばで開催し、廃水処理等環境対策、バイオマス関連技術、海洋地質関係等研究分野、GEO Grid、多言語処理及びオープンソースソフトウエア関係の各分野が連携強化分野として推進されています。今回のベトナム科学技術大臣の産総研来訪は、日本の代表的研究機関の1つとして先方の希望により実現したものです。
産総研来訪当日は、小玉副理事長が歓迎の挨拶をし、山﨑理事から産総研の概要説明、山辺研究コーディネータから産総研とベトナム科学技術院との連携の経緯を紹介、田尾環境管理技術副研究部門長から、特にベトナム科学技術院との研究協力の有力分野である廃水処理技術などについて紹介を行いました。この間、独立行政法人になった経緯、歴史、大学や他の研究機関との相違などについて活発に質疑応答が行われました。その後、グリッド研究センター、太陽光発電研究センター、ナノテクノロジー研究部門の各施設とその研究内容を視察されました。
グリッド研究センターでは特にGEO GridをASEAN地域での展開を望む研究協力課題として紹介しました。また、太陽電池についてはフォン大臣も産総研との研究協力推進に強い関心を示し、ナノテク・プロセシング・ファシリティーの活動と有用性に関心を示されました。見学の最後に、フォン大臣から、産総研は大変進んだ研究を行っているので、是非ベトナムから多くの研究者を受け入れてほしいとのお言葉をいただきました。今回の産総研来訪をきっかけに、両国間の連携が一層促進されることを期待しています。
豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)との包括的研究協定締結および研究ワークショップの開催 
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産総研とCSIROの研究ワークショップ参加者
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産総研とは、工業技術院時代から、特に石炭液化や、材料、資源、計量標準など研究ユニットべースの連携が続いています。最近では、CSIROのギャレット理事長は、産総研の第2期における運営諮問会議委員でもあり、研究体制・運営についても密な意見交換を行っています。オーストラリアは、京都議定書には参加していませんが、AP6(日中韓と豪州・米国・インド)の環境担当閣僚会議を開催して、京都議定書後の温暖化対策を積極的に進めています。史上最大の大干ばつにみまわれたオーストラリアでは、今年開催されるAPEC会議の議長国として、クリーン石炭技術開発、二酸化炭素削減技術などの積極的な「温暖化対策外交」を進めています。
研究ワークショップは、小玉副理事長、佃研究コーディネータほか産総研から14名が参加し、環境・エネルギー・ナノ分野を中心に、クリーンコール、分散型エネルギー、太陽光、地質リモートセンシング、メタンハイドレート、二酸化炭素地下貯留、ナノテクノロジーなどの多岐に渡る分野で意見交換が行われました。ワークショップ終了後、研究者は各テーマごとに分かれて、ニューキャッスル、ブリスベーン、クレイトン、シドニーなどの各研究機関を訪問し、さらに専門分野ごとに意見交換を行いました。今後は、各分野ごとのアクションプランに従い、情報交換、研究者交流、外部予算獲得を含め、戦略的に両機関の連携強化を図っていく予定です。
名古屋大学及び名古屋工業大学それぞれと連携・協力協定を締結 
産総研は、3月9日に名古屋大学と、そして3月27日には名古屋工業大学と、それぞれ連携・協力協定を締結しました。
名古屋大学と産総研は、共同研究の推進とともに、研究設備の相互利用を行いながら、研究交流を進め、相互に人材育成の支援にあたっていきます。特に、産総研中部センターと、名古屋大学「エコトピア科学研究所」「工学研究科」との間では、環境配慮型の「材料を基盤とするものづくり」研究を推進していきます。
名古屋工業大学と産総研は、これまでにもセラミックス材料科学分野を中心に多くの共同研究や技術研修を行ってきましたが、今回の協定締結で、研究設備の相互利用と人材交流が促進され、環境調和を基本コンセプトとし、セラミックスを基軸とする、新しい材料技術の研究開発に力が注がれます。
東海地域における知と技術の拠点として歴史を刻んできた、両大学との連携・協力協定を通じて、技術革新と人材育成を通じたイノベーションの推進が期待されています。
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平野 名古屋大学総長(左)、吉川 産総研理事長(右)
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松井 名古屋工業大学学長(左)、吉川 産総研理事長(右) |
第3回産総研サイエンスカフェ 
4月13日夕方、3回目となる産総研サイエンスカフェを、つくば駅近くの喫茶店で開催しました。今回は、ナノテクノロジー研究部門分子ナノ物性グループの水谷 亘グループ長が、「ナノテクノロジーの来し方行く末」というタイトルで話題提供をしました。
ナノテクノロジー全般の話から始まり、水谷グループ長が取り組んできた研究内容や、研究現場を離れて仕事をしていたときの体験談などのお話をしました。参加者は、とても真剣な様子で話を聞きながらも、途中笑いも起きるなど、リラックスした雰囲気でした。
水谷グループ長から「ナノテクノロジーを使って小さくすると便利なものは何か」などの問いかけが出されたり、関連のテーマや、話を聞いて気になった点などについて、グループ別にディスカッションを行いました。各グループとも、とても熱心で、予定の時間を過ぎるほどでした。アンケートの結果でも、「グループディスカッションがあったことが良かった」との回答が複数ありました。全体の中では発言しにくい方も、少人数のグループの中では話しやすかったのではないかと考えられます。
最後は、各グループでディスカッションされた内容が紹介されました。グループによって、一般的な話から、一歩踏み込んだ内容の話までさまざまでしたが、それぞれの疑問や意見について、水谷グループ長がコメントを返すことで、参加者の皆さんに満足していただけたことでしょう。
なお、次回のサイエンスカフェは6月22日に「糖鎖」をテーマで予定しています。ご興味を持たれた方は是非ご参加ください。
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話題提供をする水谷グループ長と熱心に聞き入る参加者
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産総研キャラバン特別展 in PIE2007 
3月22日〜25日に東京ビッグサイトでフォトイメージングエキスポ2007(PIE2007)が開催されました。
産総研は、このイベントの併催事業である「ファミリー&キッズコーナー」に、特別企画として24日と25日の2日にわたって科学実験ショーと研究成果展で参加しました。
科学実験ショーではメタンハイドレートの燃焼実験を行い、来場したたくさんの子供たちの興味を集めました。また、分光器を作る実験ショーでは、親子で一緒に工作を楽しんでもらうことができました。
研究成果展では、二足歩行恐竜ロボットの実演デモを行いました。もともと写真を趣味とする人が集まるイベントなだけに、デモ中はカメラのフラッシュがとぎれませんでした。展示したホログラム記録媒体の説明では、開発研究者と専門的な会話が交わされました。そして、メンタルコミットロボットのパロは、ここでも会場の人気者でした。
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科学実験ショーの様子
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二足歩行恐竜ロボットの実演デモ |
光学式非接触三次元測定機精度評価法標準化コンソーシアムの紹介 
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コンソーシアム活動で製作した寸法標準器
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コンソーシアム総会の様子 |
しかし、これら光学式非接触三次元測定機の統一的な測定精度評価方法が確立されていないため、各メーカーが独自の精度評価を行い、その結果を基に製品カタログに測定精度を記述しているのが現状です。測定制度を示す統一的な指標がないため、ユーザーは、購入したい装置の測定精度が本当にカタログ値のとおりであるのかを判断できない状況にあります。
産総研では、ユーザーから測定機の評価法に関する規格化の要望を受け、2005年度より光学式非接触三次元測定機の精度評価法に関するコンソーシアムを立ち上げました。このコンソーシアムは、光学式非接触三次元測定機の精度評価に関連する情報の共通認識化を図りつつ、その標準化を産学官が連携して推進する体制を構築し、研究成果を広く社会に普及することを目的として、以下の事業を行なっています。
1.精度評価法に関するデータ収集
2.国内外における精度評価法に関する情報交換
3.精度評価法に関する標準化活動
4.産学官の間での交流
5.活動成果の普及、広報
このコンソーシアムは研究所会員、法人会員、個人会員、特別会員から構成され、2007年3月現在、17社の法人会員(メーカー、ユーザー)、31名の個人会員(メーカー、ユーザー、大学など)、3名の特別会員、6名の研究所会員が所属しています。また、より活発な活動を行うため、コンソーシアム内にJIS原案作成に関するWG、標準アーティファクト研究WG、測定データ処理アセスメントWG、測定の不確かさWGの4つのWGを設置し、活動を行っています。
現在まで、年3回程度の総会、ISO・JIS化活動、海外規格調査、ドイツのガイドラインに従った持ち回り測定、測定機評価用ゲージの製作等の活動を行っています。規格化に関しては、より多くのユーザー・メーカーの方から意見を募集したいと考えていますので、是非このコンソーシアムにご参加ください。詳しくは、ホームページ(http://optcmm-cons.metrology.jp)にアクセスしてください。
サイエンス・スクエアつくば 展示内容をリニューアル 
未来の技術がいっぱい!」をコンセプトとする産総研の常設展示施設「サイエンス・スクエア つくば」の展示内容をリニューアルしました。
産総研の研究成果を実際に楽しく体験できる展示コーナーをたくさん新設して、小学生や中学生にも楽しみながら科学技術を身近に感じてもらうことを目指しています。
皆さん、ご家族連れで、どうぞご来館下さい。
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◆ 場所 産総研つくばセンター |
産総研の出版物 ウェブ公開版もご利用ください 
ご愛読いただいている「産総研TODAY」は、ウェブでも公開しています。情報のチェックに便利なHTML版も、プリントしてご覧になる際に便利なPDF版も発行日に公開していますので、本誌を手にとるよりも早くご覧いただくことも可能です。
産総研のウェブサイト(http://www.aist.go.jp/)の右肩、【検索】ボタンをクリックすると、サイト内の検索エンジンが表示します。ここの機能として、Directoryの窓に「AIST TODAY(aist_today)」を選んで検索すれば、いち早く、絞り込んだ検索が可能です。
過去の記事もあわせて、「産総研TODAY」を、もっとご利用いただけます。
また、「産総研TODAY」の他にも、産総研の出版物を多数公開しています。トップページの左側メニューから、「出版物・ビデオ」にお進みください。広報誌としては、より一般の方を対象にした「産総研 SAN・SO・KEN」、産総研の運営のしくみを解説したパンフレット「産総研の経営と戦略」、各種パンフレットなどがPDFファイルでご覧いただけます。
産総研TODAYの掲載記事で構成したパンフレット「第2種基礎研究を軸とした本格研究の展開」には、本誌には掲載されなかった座談会記事も含まれています。
さらに、報告書類として、専門部署が発行した各種報告書も公開しています。なかでも、産総研の研究活動の膨大な年次データをまとめた「年報」は独自の検索システムとともにご利用いただけます。
お気軽なウェブ版で産総研の出版物をぜひご利用ください。

新役員紹介 
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略歴 |
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略歴 |
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ナノスケールの光学技術開発から新産業の創生を目指す
近接場光応用工学研究センター スーパーレンズ・テクノロジー研究チーム 栗原 一真さん
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共同開発した加工機で加工を行う栗原さん
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近接場光応用工学研究センターでは、DVDディスクの15倍〜150倍の記録容量をもつ100ギガバイト〜1テラバイト級の超高密度光ディスクを実現するため、光超解像技術を駆使した「スーパーレンズ」を開発するとともに、近接場光を応用した新規デバイスの開発と近接場光に関する基礎研究を行っています。さらに、これらの研究を通じて得られた成果を実用化するために、複数の企業と共同研究を実施しています。
栗原さんが所属するスーパーレンズ・テクノロジー研究チームは、光学的にもうこれ以上解像することのできない大きさの微小なピットを、特殊な薄膜を挿入して識別する次世代光ディスク、超高分解能光学顕微鏡、またナノスケール素子作製のための生産設備用として、光を用いたナノスケールの高速・大面積微細構造作製装置の開発を担当しています。特に次世代超高密度光ディスクの開発では、これまでに民間企業10社以上と共同研究を実施してきました。また最近では、超高密度光ディスクの研究開発で得られた成果のスピンオフとして、限界集光スポット径の8分の1以下である直径50nmのナノドットを、大面積に高速で描画する加工機を企業と共同で開発し、製品化に成功しています。研究チームでは産総研のミッションに沿って、得られた研究成果を積極的に技術移転することで新たなイノベーションを創出し、世界の文化・産業への貢献を目指しています。
栗原さんからひとこと
私は、100ギガバイト以上の記録容量をもつ高密度光ディスクの開発を行っています。また、この高密度光ディスクの開発過程で得られた新たな技術などを他の産業分野に展開し、融合することで、新規産業を創生することを目標にしています。
高密度光ディスクの開発では、現在、光ディスクをトラック方向(基板半径方向)に高密度化する技術について研究開発を進めています。また、新たな技術への展開として、集光された光のスポットサイズの8分の1以下となる、50nmのナノドットを大面積に高速描画ができるリソグラフィー技術やそのための装置の開発を企業と共同で行っています。例えば、この開発技術や装置を光産業界で用いた場合、ナノ構造による反射防止機能を、大面積に高速かつ低コストで、レンズなどの光学素子表面に付加することができ、これらの新規機能素子による新規分野の構築が期待されています。また、この装置は、共同研究先から既に販売されており、他産業界からの反響も大きく、今後、さらなる展開を図っていきたいと考えています。
このように、研究センター・チームにおいて、光ディスク技術開発で得られた知見をもとに、さまざまな分野への技術移転を積極的に行っています。これからも産業界・大学・研究所の皆様と協力して、社会に貢献していきたいと考えています。
















曽良 達生
伊藤 順司
中村 勉