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ノロウイルスの不活化に成功 |
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マイクロバブルの工学的な利用技術の確立
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産総研環境管理研究部門は、マイクロバブル(超微小気泡)の工学的な利用技術の確立を進めている。今回、その応用の一つとして、カキなど貝類の食中毒の原因物質として多くの被害を出しているノロウイルスを不活化することに成功した。
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マイクロバブルのユニークな特性 水の中で浮遊する気泡を限りなく小さくすると、その特性が大きく変化する境界に出会う。気泡径が50µm程度を一つの目安として、これよりも小さな気泡をマイクロバブルと呼んでいる。通常の気泡は水の中を急速に浮上して表面でパンとはじけ散る。これに対してマイクロバブルは、水中を漂いながら気泡径をさらに小さくしていき、ついには消滅する(もしくは消滅するように見える)。実はこの現象の中に非常にユニークな特性が隠されている。また、その特性を利用することで多くの工学的な応用が可能となる。
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貝類に取り込まれるノロウイルス 重厚長大型の産業が過去のものになる一方において、河川や湖畔、海洋は深刻な水環境汚染に直面している。酸性雨などによる森林の破壊、ダム建設、家庭や事業所などからの排水、各種消毒剤の使用、養殖場における飼料の大量供与、船舶バラスト水の問題など、水系全般にわたって環境汚染の原因は多種多様を極めている。この様に水環境が汚染された中において、如何に水環境を改善していくか、また安全な食材を提供するかは、我々が解決すべき大きな課題である。このような状況において、マイクロバブルが水環境改善のための最大の切り札になる可能性が高い。
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ノロウイルスの不活化 食品に関係した殺菌法としては一般に塩素系薬剤が利用される。ノロウイルスは塩素系薬剤にある程度の耐性を持っているため、この方法で不活化を行うためには高濃度での適応が必要である。しかし、高濃度の塩素はカキの商品価値を著しく低下させるのみでなく、塩素の使用そのものが水環境を傷つける要因ともなる。一方、環境に優しい殺菌技術としてオゾンの適応が検討されているが、気体であるオゾンを水中のバクテリアやウイルスに処方するためには、効果的な溶解技術の確立が不可欠であった。マイクロバブルは、比表面積が大きく、上昇速度が緩やかであり、また表面張力による自己加圧効果があるため、通常の気泡に比べて桁違いに大きな気体の溶解効率を持っている。この点でマイクロバブルによるオゾンの使用は大きな効果が期待できた。
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今後の展開 今回の研究では、蓄養水中に浮遊しているノロウイルスの不活化に成功した。しかし、重要なのはカキの体内に存在するウイルスを不活化することであり、現在も研究を進めている。対象としては殻付きカキやむき身ガキであるが、前者は生きた状態での適応となるため、オゾンを含んだマイクロバブル存在下でカキが生存できることが重要である。実際にカキを蓄養槽に一晩入れて確認したところ、カキは元気に濾水を行っていた。また、オゾンにより体内が浄化されたためか、内部が非常に綺麗になっており、えぐみも無く味覚が優れたものであった。今後はノロウイルスをカキの体内に取り込ませた上で、同様の方法で不活化の確認を行っていく予定である。
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問い合わせ 独立行政法人 産業技術総合研究所 環境管理研究部門 |
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