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資源を最大に利用する技術

新しい資源・素材を考える

循環型社会における資源と素材

循環型社会における資源と素材

スラッジを出さない表面勉理システムの創製

 金属の新規生産や循環利用のための生産システムを省エネルギー型・排出抑制型に革新していくことは,今後の社会の持続的発展のために極めて重要な課題です。 そのような環境に優しい金属生産技術(ソフトメタラジー)構築の一環として取り組んでいる課題に,スラッジを出さない表面処理システムの開発があります。 表面処理工程水をオンサイトで新規溶媒抽出法等によって精密に処理し,個々の金属成分や錯化剤にまで高度に分離精製することで,ほとんどの成分が再利用できることとなり,現行のようにスラッジ化して処理をする必要が無くなります。 この技術が開発されれば,スラツジからの有害金属流出,廃棄場の確保等,スラッジに係わる多くの問題が解決されることとなり,大いに期待がもてます。

ソフトメタラジー表面処理液循環プロセス

環境調和型廃棄物分離技術

 産業や家庭から出る廃棄物のリサイクルは,今後も様々な形で推進されていくものと考えられます。 これからの廃棄物のリサイクルにおいて重要なことは,リサイクルによるエネルギー消費や,リサイクルによって生じる新たな環境負荷(例えば排ガス,廃水等)をできるだけ小さく押さえるということです。 このため,当所では,効率の良い廃棄物分離技術の開発に取り組んでいます。 金属やプラスチックの粗大粒子に対しては,廃水処理工程の不要な乾式選別法を適用し,その高効率化を目指しています。 微粒子に対しては,分離精度に優れる湿式法を適用しますが,分離のために加える薬品類の量を最小に押さえたり,あるいは薬品類をそもそも用いない機能性凝集核による分離法等を検討しています。

  • 「風力選別機の開発とその評価」
  • 「塩ビ廃プラスチックの乾式分別」

  • エアテーブル
    エアテーブル

    カラム型気流選別機
    カラム型気流選別機

    機能性凝集核
    機能性凝集核

    マイクロバブルカラム
    マイクロバブルカラム

    熱硬化性樹脂のケミカルリサイクル

     フェノール,エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂は加熱すると重合反応によって硬化するため,単純な熱分解などの処埋法では油化は不可能であり,事実上行われていない。 これらの樹脂は金属,ガラスなどと混合して製品化されたのち,使用後,一部はマテリアルリサイクルされているが,その他は特定産業廃棄物として現在は埋め立てられている。 埋め立て地不足と環境汚染問題の顕在化により,将来の処理法の開発が切望されていたが,当所で開発した液相分解法では油化率ほほ100%,さらにモノマーとしての回収率が50〜80%に達し,環境汚染物質を発生させない閉鎖系産業システムの構築に寄与するものと期待されている。

    熱硬化性樹脂のケミカルリサイクル
    素材評価手法の開発

     資源循環型社会では,素材や製品の製造や循環に伴う環境負荷を最小にすることが求められます。それに対する一つの解答は再利用を中心とした社会システムです。 このような循環社会では,素材や製品のリサイクル性を評価・判定する技術が必要になります。 当所では,非接触で安全に,かつ,容易に素材の損傷や再利用性の評価が可能な超音波技術を研究しています。 本手法は,超音波の照射により発生するさまざまな振動モードの弾性波の振動周波数,材料物性依存性を利用して,素材内の損傷を精度よく判定,識別するものです。電子・情報等で使用されている素材のリサイクル性判定への本技術の応用をめざしています(図参照)。 また,素材の環境影響評価に関する新しい手法の開発も同時に進めています。

    空気結合超音波法による素材診断



    新素材の開発

    微粒子素材の合成と精製

     貴重なレアメタル資源の最大有効利用の一環として,新しい機能や高機能を有する微粒子素材の創製並びにマニピュレーションの研究を進めています。 それらの微粒子の興味ある特性を利用することによって,新しい機能を有した素材を製造することは,21世紀に向けて興味ある課題です。

     この課題の達成に向けて,以下のような研究を行っています。

    • 液相法によるレアアース系蛍光体微粒子や蓄光体微粒子の合成
    • プラズマによる新規磁性超微粒子の合成
    • レーザー光圧力を用いた微粒子のマイクロマニピュレーション

    液相法によるユウロピウム/イットリウム酸化物蛍光体微粒子
    液相法によるユウロピウム/イットリウム酸化物蛍光体微粒子

    レーザー光によるポリスチレンラテックス微粒子の補促と分離の瞬間のスナップショット
    レーザー光によるポリスチレンラテックス微粒子の補促と分離の瞬間のスナップショット

  • 「レアアース系微粒子の合成」
  • 「RF熱プラズマによるY-Fe-O系超微粒子の合成」

  • 環境浄化用多孔体

    = シリカベース多孔体 =
     分子サイズの細孔を持つ多孔体は吸着剤や触媒として,工業分野だけでなく環境浄化材料として有用です。 本研究は,シリケートテクノロジー研究の一環として,SiO2の耐熱性を活かし,骨格構造中のSiの一部を他元素で置換した新規シリカ・ベース多孔体の開発をめざしています。 図は層状ポリケイ酸(a)層間での有機物の秩序形成能を利用し,有機無機複合体化(b)を経由して生成するSiやTi等の金属酸化物で架橋した多孔体(c)を表し,W=1nm,H=1.5〜5nmの多孔体群が得られます。

    シリカベース多孔体

     本法は層格子に遷移金属を含む層状化合物に適用でき,さらに高Ti含有シリカ多孔体の合成にも応用できます。 本研究は細孔配列の規則性と同時にμmオーダーのマクロ形態も制御した階層的規則構造を持つシリカ・ベース多孔体,図(d)の球形多孔体を環境浄化材料として利用する研究へ発展しています。

  • 「2次元結晶を利用した微空間の創製」

  • = カーボン材料 =
     カーボン材料は軽くて電気伝導性が高く,また,吸着能力に優れ,バクテリアなど微生物との親和性がよいという特徴を兼ね備えているため,環境に優しい材料として今後多方面での用途が期待されています。
     当所では,各種の有機資源を原料として,環境浄化用の触媒,吸着剤,ガス分離材に適した多孔質炭素,分子篩炭素などを製造し,その特性を調べています。 右の写真は,カーボン中にチタン酸化物微粒子と数ナノメータの細孔が共存している状態を示しています。
     このカーボンは新しい触媒反応への応用が考えられます。

    TiO2微粒子と細孔が分散した炭素の電子顕微鏡写真
    TiO2微粒子と細孔が分散した炭素の電子顕微鏡写真




    エコテクノロジーと当所の役割

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