機械技術研究所研究発表会
平成10年5月20日(水)21日(木)
5月20日(水)生産技術分野
午前の部 9:45〜12:00 司会:生産システム部長 佐野 利男
1. 9:45〜10:00 上界法によるヘリカルロール加工圧力の推定
○篠崎 吉太郎*1・初鹿野 寛一*1・容貝 昌幸*2
(*1生産システム部変形工学研究室)(*2元機械技術研究所)
非軸対称変形に対する三次元速度場模型を考案し、上界法を用いて加工圧力を推定する方法を開発した。得られた計算結果は理論値として満足でき、また模型は鍛造にひろく応用できると判断されので報告する。
2.10:00〜10:15 焼鈍したS15C立方体試験片の3軸交替繰返し圧縮変形抵抗
○青井 一喜*1・篠崎 吉太郎*1(*1生産システム部変形工学研究室)
立方体試験片を用いて、X、Y、Zの3方向から交替して圧縮し、累積ひずみと変形抵抗の関係を求める方法を考案した。鍛造加工における材料の変形抵抗に対するこの方法の適用の妥当性を検討した。
3.10:15〜10:30 冷間鍛造における再結晶
○初鹿野 寛一*1・篠崎 吉太郎*1・澤辺 弘*2・栗林 邦夫*3
(*1生産システム部変形工学研究室)(*2冷間鍛造株式会社)(*3株式会社栗林製作所)
クロム鋼(SCr420)製トリポートを冷間鍛造加工した際の熱処理条件を検討するため、焼ならし、浸炭、焼入れ作業を模した温度履歴が結晶組織に及ぼす影響を調べた。
4.10:30〜10:45 MIMにおける超臨界脱脂とバインダーの影響
○清水 透*1・北島 明子*1・ロスディビンアバラハム*2・佐野 利男*3
(*1生産システム部変形工学研究室)(*2SIRIM)(*3生産システム部長)
超臨界脱脂されたMIM製品は使用したバインダーに大きく影響をうける。この原因をさぐる目的で、バインダー組成を変化させて、脱脂、焼結を行い、SUS304Lステンレス製品の品質を評価した。
5.10:45〜11:00 マグネシウム合金材料の特性向上(第3報)SiC強化複合材料のミーリング時間の影響
○高橋 正春*1・松崎 邦男*2・須藤 摂子*2・村越 庸一*2・佐野 利男*2・正村 英一郎*2
(*1生産システム部)(*2千葉工業大学)
マグネシウム合金材料の特性向上を目的として、ガスアトマイズ粉末をマトリックとしSiCを添加し、メカニカルミリング時間を変えて複合粉末の作成を行い、ホットプレウ、熱間押出しによる固化材料の特性試験を試みた。
6.11:00〜11:15 液体急冷法によるMg-Y-Ni非晶質合金の作製と機械的性質
○松崎 邦男*1・高橋 正春*1・寺崎 正好*1・須藤 摂子*1・村越 庸一*1・佐野 利男*1・庄司 辰也*2
(*1生産システム部)(*2千葉大学)
単ロール型液体急冷法によりMg-Ni-Y3元系合金について、非晶相の作製を行い、その形成範囲を明らかにするとともに、機械的特性について調べた結果を報告する。また、この3元合金に希土類元素の添加を行い、その影響についても報告する。
7.11:15〜11:30 クラスタダイヤモンドを分散したCu-Sn合金基複合材料のプラズマ放電焼結
○花田 幸太郎*1・佐野 利男*2・中山 景次*1・高津 宗吉*3
(*1生産システム部変形工学研究室)(*2生産システム部)(*3基礎技術部トライボロジ研究室)
プラズマ放電焼結法によりクラスタダイヤモンド分散Cu-10Sn基複合材料を作製し、成形条件がトライボロジ特性に与える影響について検討した結果を報告する。
8.11:30〜11:45 クラスタダイヤモンドを分散した銅基固体潤滑複合材料のトライボロジ特性
○花田 幸太郎*1・佐野 利男*2・中山 景次*1・根岸 秀明*3
(*1生産システム部変形工学研究室)(*2生産システム部)(*3電気通信大学)
粉末冶金法によりクラスタダイヤモンドを分散した銅基固体潤滑複合材料を作製し、そのトライボロジ特性、内部組織について調べた結果を報告する。
9.11:45〜12:00 超高真空ノンコンタクトAFMとそれによる二、三の測定結果
○中山 景次*1・張麓 *1・北村 真一*2・鈴木 克之*2・岩槻 正志*2
(*1生産システム部変形工学研究室)(*2日本電子梶j
ノンコンタクト法を用いた超高真空原子間力顕微鏡を用いて、カンチレバー加振モードで、Si(111)面上に蒸着した金属表面の接触電位差、STM像、AFM像の測定を試みたのでその結果を報告する。
午後の部 13:15〜17:00 司会:生産システム部長 佐野 利男
10.13:15〜13:30 圧延材新生面から放出される荷電粒子の測定
○稲垣 訓*1・小豆島 明*2・青木 孝史朗*2・中山 景次*3
(*1大同化学工業梶j(*2横浜国立大学工学部)(*3機械技術研究所)
冷間圧延における焼付きと綿密に関係する新生面の挙動と潤滑油の作用機構を検討する為に、圧延直後の新生面が露出した圧延材から放出される光励起エキソエレクトロン量を圧延条件を変化させて測定した結果を報告する。
11.13:30〜13:45 常温ウェハー接合における接合界面での密着達成条件
○高木 秀樹(生産システム部界面制御研究室)
表面活性化によるウェハー接合法では、試料表面粗さが接合に大きな影響を及ぼす。今回はこの表面粗さの影響について、接合界面での密着の達成とそれに伴う界面近傍での弾性変形の面から検討を行った。
12.13:45〜14:00 ゾンゲル法による圧電素子駆動マイクロスキャナーの開発
○菊地 薫*1・梅沢 明彦*1・アンドレアス・シュロート*2・李 正國*3・前田 龍太郎*1
(*1生産システム部界面制御研究室)(*2ISS Nagano)(*3台湾交通大学)
微細加工により製作したPZTアクチュエータを利用して2次元で走査の可能なマイクロスキャナーを試作した。レーザ変位計で動作の評価を行った。結果及びスキャニング結果を示す。
13.14:00〜14:15 ジェットプリント法による微小アクチュエータの製作
○一木 正聡*1・アンドレアス・シュロート*2・明渡 純*3・前田 龍太郎*4
(*1極限技術部微小機構研究室)(*2ISS Nagano)(*3生産システム部生産機械研究室)(*4生産システム部界面制御研究室)
他の成膜手法やバルク材の研磨では困難とされる数10ミクロン厚さの圧電素子(PZT)薄膜の形成を行い、微小アクチュエータを試作した。製造法及び動作特性について述べる。
14.14:15〜14:30 液体粘性の温度変化を利用するマイクロポンプの作成と動作特性
○松本 壮平*1・アンドレアス・クライン*2・前田 龍太郎*3
(*1極限技術部量子技術研究室)(*2ドレスデン工科大学)(*3生産システム部界面制御研究室)
粘性の温度依存性を利用し、微細な流路を通過する液体の流動抵抗を変化させることにより整流を実現する新しいマイクロポンプの開発、シリコン微細加工技術による試作および動作特性の測定結果について報告する。
15.14:30〜14:45 Velocity Measurements in Particale Gas Deposition Method
○マキシム・レベレフ(M. LEBEDEV)*1・明渡 純*1・森 和男*2・永寿 伴章*1
(*1生産システム部生産機械研究室)(*2生産システム部生産情報研究室)
機能性材料の厚膜化手法としてガスデポジション法(GDM)を検討している。しかし、その成膜メカニズムはまだ解明されておらず、膜の特性を決める超微粒子材料の噴射速度を測定することは重要である。本報告では、これを電気的に検出する方法を検討した。
16.14:45〜15:00 マイクロ研削による微細形状部品の加工−複合マイクロ研削加工技術の研究(第7報)−
○池田 悟至*1・和井田 徹*2・岡野 啓作*2
(*1山口県工業技術センター)(*2生産システム部複合加工研究室)
4種類の異なる材料(黄銅、ステンレス鋼、高速度工具鋼、超微粒子合金)についてマイクロ研削を行った結果、どの材料でも軸径0.2mm、歯先円直径0.4mm、全長2mmの軸付き10枚歯の歯形形状部品の加工が可能であった。
《休憩 15:00〜15:15》
17.15:15〜15:30 高品位材料再生のための解体部品選択
○服部 光郎*1・和井田 徹*1(*1生産システム部複合加工研究室)
廃製品から高品位な材料を再生するために、再生材料の要求品位に基づいて再生に使用する部品を選択する手法について、整数計画法を用いたモデル化を試みた結果について述べる。
18.15:30〜15:45 工業製品の最適エンドオブライフ戦略について
○増井 慶次郎*1・石井 浩介*2・キャサリン ローズ*2
(*1生産システム部生産機械研究室)(*2スタンフォード大学機械工学科設計部門)
使用済み工業製品のエンドオブライフ戦略は、製品特徴に依存して大きく異なる。例題を通じて得られたエンドオブライフ戦略及びそれを実行可能とするための製造段階における改善を支援する設計ツールを紹介する。
19.15:45〜16:00 工作機械設計のロバスト性評価法について−形状創成動作の解析−
○三島 望*1・森 和男*2
(*1生産システム部生産機械研究室)(*2生産システム部生産情報研究室)
本研究では工作機械の加工動作の解析的表現にタグチメソッドを適用し、誤差要因に対する加工動作のロバスト性を評価する方法を提案している。本報では特定の工作機械構造に対する形状創成関数の導出までを述べる。
20.16:00〜16:15 工作機械設計のロバスト性評価法について−加工動作のロバスト性評価−
○三島 望*1・森 和男*2
(*1生産システム部生産機械研究室)(*2生産システム部生産情報研究室長)
本報では工作機械の形状創成関数にタグチメソッドを適用し、機械の設計パラメータが、加工動作の精度や各種の誤差要因に対するロバスト性にどのように影響するかを評価する方法とその結果について述べる。
21.16:15〜16:30 中ぐり用高速工具サーボとその応用
○岡崎 祐一(生産システム部生産機械研究室)
高速工具サーボは超精密切削加工用の高分解能・高速応答のサーボ変位デバイスである。その中ぐりバータイプのものを新たに開発した。これを3次元超精密旋削に応用し、円筒面の内側に微細な凹凸を形成した。これは流体ジャーナル軸受などの製作に有効なツールとなる。
22.16:30〜16:45 湿式切削における切削工具の観察手法
○澤井 信重*1・碓井 雄一*2・宮澤 伸一*2
(*1生産システム部生産情報研究室)(*2科学技術振興事業団)
本装置は、ITVカメラのレンズと切削液ノズルを一体化したものであり、カメラレンズの前に切削液ノズルを設置した。切削液の乱流が発生しないようにしてノズルから透明な切削液を噴出させると、噴流を通して画像を観察することができる。
23.16:45〜17:00 RIO-DB/026システムの追加機能と利用状況−WWW対応の溶接データベースシステムの開発(2)−
○小林 秀雄*1・小島 俊雄*2・関口 博*3・中原 征治*4
(*1生産システム部界面制御研究室)(*2物理情報部長)(*3生産システム部生産情報研究室)(*4生産システム部)
機械研では、インターネット上で利用できる溶接データベースを1996年6月より公開した。その後、システムの改善及び機能の追加を行い更新した。本報では、更新システムの概要と利用状況について述べる。