地殻熱部の研究プロジェクト概要
(2000/10/06改訂)
1.基礎研究
(1) 地球化学的研究
火山ガス, 地熱流体・温泉水,
水・岩石反応, 流体包有物
(2) 地質学的研究
地熱モデリング, 資源評価, 火山地質学,
貯留層地質学, 貫入岩, ESR年代
(3) 地球物理的研究
坑井地球物理学, 貯留層工学, 微小地震学,
重力, 電気・電磁気探査法,
地震学的探査, VSP法・坑井間トモグラフィ法
第一次石油危機の後,日本における石油代替エネルギー源開発技術の発展のために,1974年にサンシャイン計画が通産省によって始められました.1993年には,新エネルギー及び地球環境問題に関する技術開発のために,サンシャイン計画・ムーンライト計画(省エネルギー技術開発)・環境技術開発計画を総合した形で,ニューサンシャイン計画がスタートしました.
地質調査所では,サンシャイン計画・ニューサンシャイン計画の下,NEDO (新エネルギー・産業技術総合開発機構) と密接に協力して,1974年以来地熱の研究開発を行なっています.地質調査所における事業の主目的は,地熱資源の探査及び評価技術を確立することです.
#関連するページ:
3.地殻熱部における主な研究テーマ
我が国における新たな地熱資源を発見してその地熱貯留層の拡がりや生産能力を評価すること,また生産を開始している地熱貯留層についてはその生産に伴う貯留層の変化を把握し,将来の生産予測を行ったり,その周辺の貯留層の発見したりすることをを目指します.このために,深部地熱資源,貯留層変動探査法に関する研究を実施しています.また海外の地熱資源探査に関する研究協力も行っています.代表的な研究テーマには次に示すようなものがあります.
(1) 深部地熱資源探査技術に関する研究
開発対象となりつつある深部地熱資源 (深さ3-4km) の合理的探査法開発を目標としています.
そのために,地熱貯留層の生産変動予測を行うのに必要となる熱水系の発達史と変動予測に関する基礎的研究を行っています.更に,将来のエネルギー源として有望視されているマグマ近傍地熱流体系の利用を念頭において,地熱熱源に関する基礎的研究を実施しています.
本研究で得られた成果は,国による各種調査プロジェクトや民間各社等が進めている開発調査に利用されます.
(2) 深部地熱資源調査の解析・評価
地熱発電量の即効的増大を目指して,深部地熱資源の開発可能性を検討することを目標としています.
そのために,NEDOが実施している調査データの解析・評価と各種補完調査を通じて,新しい深部資源調査手法の評価を行うとともに,広域的な深部地熱系モデルの構築を行います.本テーマにおいては,地質・地化学検層データの解析・評価,物理検層データの解析・評価,深部地熱系の資源評価,総合解析を実施しています.
本テーマの実施により,NEDOで実施している深部地熱資源調査の精度・信頼性の向上が図られます.
(3) 貯留層変動探査法開発の解析・評価
地熱発電所運転開始後の出力安定維持と既開発地区周辺開発を目標としています.
そのために,NEDOが実施している調査データの解析・評価と各種補完調査を通じて,地熱貯留層の変動を把握・予測する手法を確立します.本テーマにおいては,
(a) 断裂水理探査法の解析・評価として坑井水理試験法及び透水率検層法の解析・評価,
(b) 探査ネットワークシステム開発の解析・評価として重力探査法,電気・電磁気探査法,地震波探査法及び貯留層動的特性予測技術の解析・評価
を実施しています.
本テーマの実施により,NEDOで実施している貯留層変動探査法開発の精度・信頼性の向上が図られます.
(4) 遠隔離島小規模地熱の探査に関する研究協力
NEDOと協力して,インドネシア側研究機関と地熱探査技術に関する共同研究を実施し,熱帯地域にある遠隔離島の地熱資源に適した探査システムを構築します.その成果を同国の地熱開発に役立てるとともに,同国の国家的政策である「地方電化計画」に定着させることを目的とします.
地殻熱部の目次へ戻る