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白嶺丸における地磁気三成分測定の現状と問題点 |
パラオ諸島サンゴ礁堆積物の元素・脂質組成 |
八丈島火山群の全岩化学組成:地表試料からみた東山火山と西山火山の比較 |
20万分の1地質図幅「鹿児島」北西部の年代未詳火山岩のK-Ar年代 |
第245回地質調査所研究発表会講演要旨(特集 貯留層変動解明をめざした熱水系ダイナミクス研究) |
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白嶺丸における地磁気三成分測定の現状と問題点
森尻理恵(地殻物理部)・山崎俊嗣(海洋地質部)
1997
第48巻 第2号,65-77頁
15図,2表
Keywords: Vector geomagnetic anomaly, Shipboard Three Component Magnetometer, Hakurei-maru
[ 要 旨 ]
船上地磁気三成分磁力計の開発により,多くの海域で地磁気三成分異常が測定された.しかし,現在のシステムでは船体磁気補正が不十分なため,地磁気三成分の絶対値は使用せず,相対変化値のみを解析に用いている.船上地磁気三成分のデータ誤差は様々な要因が複合して生じているので,本報告では白嶺丸で実際に取得したGH91航海とNH92-1航海のデータについて検討し,船上地磁気三成分測定の現状と問題点を整理した.その結果,船体磁気補正を行うための12個の係数が正しく決まらない原因は,船首方位や船体の姿勢の測定誤差の影響だけでなく,航海中に船体が獲得する粘性残留磁化の影響がかなり大きいことが分かった.
また,絶対値が使用できなくても,地磁気三成分異常の相対変化値の空間微分と全磁力異常の空間微分のプロファイルを比較することによってある程度の磁化方向の情報が得られることも示した.
パラオ諸島サンゴ礁堆積物の元素・脂質組成
山本正伸(燃料資源部)・山室真澄(海洋地質部)・茅根 創(東京大学大学院理学系研究科地理学教室)
1997
第48巻 第2号,79-92頁
10図,4表
Keywords: organic matter, lipid, coral reef, geochemistry, Palau Islands, Holocene
[ 要 旨 ]
パラオ諸島のパッチ礁で採取されたPL-IIIB井コア試料について無機・有機元素と脂質の分析を行った.
砕屑物起源元素(例えば,Al,K,Fe,Mg,Ti)は主として細粒部に含まれている.また砕屑物起源元素は,深度別では下位層準で高い含有量を示し,砕屑物の流入の度合いが時代とともに減少したことが示された.
酸蒸気法により測定されたパッチ礁堆積物の有機炭素量は0.2-0.3%の範囲にあり,従来の洗い流し法による値0.03-0.1%の3-7倍である.有機炭素の65-85%が洗い流し法では失われることが示された.
有機炭素量と砕屑物起源元素濃度の間には正の相関関係が認められる.このことは,有機物の保存にとって,砕屑物による保護効果が重要であることを示唆する.
PL-IIIB井試料からn-脂肪酸類,n-アルコール類,フィトール,ステロール類が検出された.n-脂肪酸類とn-アルコール類は飽和化合物に著しく富んでいることから,主としてサンゴに由来したことが示唆される.またジノステロールが主要ステロールのひとつとして検出されたが,褐虫藻に由来したと考えられる.これらの有機物は粘土鉱物を含む不透水性のサンゴ骨格中で保護されることにより酸化分解をまぬがれ保存されたものと考えられる.
八丈島火山群の全岩化学組成:地表試料からみた東山火山と西山火山の比較
中野 俊(地質部)・山元孝広(地質部)・一色直記(元地質標本館)
1997
第48巻 第2号,93-105頁
6図,2表
Keywords: Hachijojima, Nishiyama, Higashiyama, chemical composition, plagioclase control
[ 要 旨 ]
八丈島は,10万年以上前から活動を始め約4000年前に活動を終了した東山火山と,約1万年前に活動を開始した西山火山からなり,それぞれ独立した山体を形成している.東山の噴出物は玄武岩から流紋岩までの広い組成幅を持つのに対し,西山は玄武岩と少量の玄武岩質安山岩から構成されている.両者は化学組成から明瞭に区別ができ,ハーカー図上で東山の噴出物は西山よりもK,Rb,Baなどのインコンパティブル元素に乏しい特徴がある.西山では,斜長石の濃集によるplagioclase controlが全岩化学組成を支配する主たる要因であり,マフィック鉱物を含む結晶分化作用は重要ではない.それに対し東山ではplagioclase controlは機能せずに,少なくとも玄武岩から安山岩までは斜長石・マフィック鉱物の結晶分化作用により導くことができる.東山のデイサイト-流紋岩は結晶分化作用のみでは玄武岩から導くのは困難であり,玄武岩-安山岩とは異なるプロセスを経て形成された可能性が高い.
20万分の1地質図幅「鹿児島」北西部の年代未詳火山岩のK-Ar年代
内海 茂(地殻化学部)・宇都浩三(地殻化学部)
1997
第48巻 第2号,107-112頁
1図,1表
Keywords: K-Ar dating, 1:200,000 scale geologic map, volcanic rocks, Kagoshima, Kyushu
第245回地質調査所研究発表会講演要旨
(特集 貯留層変動解明をめざした熱水系ダイナミクス研究)
