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地質調査所 要覧


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概要

 地質調査所は、地球科学に関する我が国唯一の国立総合研究機関として明治15年(1882年)に創立されました。 それ以来、全国の地質図の作成や地下資源開発に関する調査、研究に取り組んできました。 1945年以降は地球物理学、地球化学の最新技術を積極的に導入して新たな資源探査技術の開発に当たる一方、社会的要請の多様化に対応して、海洋開発、地熱開発、環境保全、自然災害の予知、予測などの多方面にわたる研究、開発を行っています。 また、長期的な視点に立って、将来の研究、開発の芽を見い出し育てるための基礎研究を充実させるとともに、調査フィールドを海外に広げて、国際共同研究や技術協力を積極的に推し進めています。 さらに、情報化社会に対応して、研究の基礎となる国内外の地球科学情報の収集、整備を図り、研究成果を広く一般に提供しています。

 当所では、現在、次のような地球科学に関する3つの重点研究分野とそれらを支え、かつリードする2つの基盤的機能を中心に業務を行っています。


重点研究分野



エネルギー、資源のグローバルな探索と安定供給に関する研究
 非在来型エネルギー資源の探査開発
深部地熱資源評価
国土の合理的かつ安全な利用、地質災害等に関する研究
 地球規模環境保全の研究
 都市及びその周辺地域の合理的土地利用と災害リスク評価
 放射性廃棄物処分評価技術
 活断層、地震、火山に関する研究
国際社会安定化に貢献する研究
 東アジア地域の持続的発展に資する地球科学的評価

基盤的機能

研究レベルの向上と維持
 先端的、基礎的研究の推進
社会の各層から容易にアクセスできる研究基盤情報の整備
 各種地質図作成、出版
地質情報のデジタル化

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組織

 地質調査所は< 通商産業省(MITI)の科学技術を担当する 工業技術院(AIST)の15ある研究機関の一つです。


各部の紹介

地質部

社会的要請の強い詳細な地質情報を提供する目的で、地震予知のための特定観測地域を始めとして日本全土を対象に「5万分の1地質図幅」を作成しています。  また、広域的な総合地質図(20万分の1や50万分の1、100万分の1地質図)の編さんを通じて、国土の地球科学的実態の解明を行うとともに、地質図の精度と質の向上に不可欠な層序、古生物、堆積、構造地質、岩石、鉱物などに関する基礎研究を実施しています。 [--> 地質部のページ]

1:50K map of "CHOKAISAN and FUKURA"

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海洋地質部

海域の資源、空間の有効利用や、自然災害の予知、軽減に役立つ地球科学的基礎情報の整備は、当所における海洋地質分野の最重要課題です。また、地域的、地球的規模の環境保全に関係する水域の物質循環、海底資源の生成メカニズムに関係する海底下の地殻と海洋との相互反応も重要な研究課題です。海洋地質部では、基礎情報を海洋地質図として整備する一方、地球物理学、地球化学などの手法を取り入れて各種の研究課題に取り組んでいます。 海洋地質部のページ

ケラマ諸島のサンゴ礁

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環境地質部

国土を有効に利用しつつ、環境を守り、災害を軽減するために、地質環境を研究しています。都市を地下から支えている堆積層の性質や地下水の挙動を知ること、廃棄物、地下水汚染問題、斜面崩壊や液状化等の地盤問題は緊急の課題です。火山災害の軽減のため、噴火の予測や火山体形成メカニズムを研究しています。衛星画像等から遠隔的に地質環境を把握する方法や、地下空間の利用や、地球環境を守るために、放射性廃棄物の地層処分、地球温暖化防止のための二酸化炭素地中貯留、砂漠化、酸性雨対策等の新しい研究に力を入れています。 [--> 環境地質部のページ] 雲仙火山の火砕流

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地震地質部

大地震を予知できないか、地震の癖を知り備えることができないか、兵庫県南部地震を機に、社会的な要請が高まっています。1997年7月1日、地震地質部が発足し、地震研究をいっそう強化することになりました。活断層を調べることによる長期的予知、地下水の変動を手掛かりとする短期的予知、岩石を破壊したり、地殻の動き方を理論的に再現する地震の起こり方の探究、なぢがそれです。 [--> 地震地質部のページ]

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地殻熱部

地殻熱部では、地殻中の熱現象の解明を目的に、地熱地帯の地質、資源分布、熱水の流動機構、化学的性質、貯留構造の探査、物性などに関係する基礎的研究を実施しています。また、国家的プロジェクトである「ニューサンシャイン計画」の地熱エネルギー分野の研究にも参加し、熱水系ダイナミクスや熱源に関する研究のほかに、新エネルギー、産業技術総合開発機構(NEDO)と密接に連携して、深部地熱資源調査および貯留層変動探査法の解析、評価技術の研究を推進しています。 地殻熱部のページ

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資源エネルギー地質部

資源エネルギーの安定供給は、我が国の工業化社会を支えるために不可欠な課題です。資源エネルギー地質部では、金属、非金属鉱物資源及び燃料資源に関係する探査システムの開発や、これらの資源の情報の収集、解析および鉱床の形成のメカニズムに関する基礎研究を行ない、新たな資源エネルギーの獲得に寄与することを目指しています。現在、浅熱水性鉱床の探査研究、原子力発電に係わる高レベル廃棄物処分の地球化学的研究、及びガスハイドレート等の非在来型エネルギー資源の探査開発技術の研究に重点をおいています。 [--> 資源エネルギー地質部のページ]

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地殻物理部

地殻の物理的な性質や過程を解明することは、エネルギー、鉱物資源の探査、地下の利用、自然災害の予測、及び地殻を科学的に理解する上で大変に重要です。地殻を構成する岩石の弾性波速度、密度、磁性、及び電気伝導度に着目した各種の物理探査によって地下の状態を解析する研究をしています。また、岩石、地層の物理的特性についての実験的研究も行っています。国土の地殻物理学的な情報を整備することも重要な研究です。 [--> 地殻物理部のページ]

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地殻化学部

地殻化学部では、基礎研究として、地殻構成物質及び宇宙物質などの化学的性質や元素の挙動に関する研究、共通基盤的研究として、同位体を利用する岩石、鉱物の年代測定、地球化学的分析標準試料の作成、配布と信頼できる分析値の情報提供、並びにこれらの研究に関する分析、測定技術の開発を行っています。これらの研究成果は、様々な地質現象や環境問題の解明、及び資源探査などの基礎資料として広く活用されています。 [--> 地殻化学部のページ]

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地質情報センター

地質図などの研究成果の出版、研究資料の収集、地球科学情報や地形情報の処理技術の研究を行っています。研究成果の利用を促進するため、数値地質図の作成、データベースの開発支援、ネットワーク環境での地質情報の利用システムの作成を進めています。資料情報部門には国内外の多数の地球科学関連資料を備えており、所内外の閲覧に供しています。所蔵文献のデータベース(GEOLIS)には、平成8年度末現在で約88、000件を収録しています。また、地質図類等の研究成果を出版し、世界の154か国755機関と交換しています。

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国際協力室

地質現象に国境はなく、地球科学の研究は本来、グローバルな性格を強く持っています。国際協力室では、地理的に隣接し、地質条件も類似点が多い東アジア、東南アジアなどを対象に、国際的な地質対比、広域テクトニクス、広域的な自然災害や資源探査、地球環境などの分野で、コンプーター技術等を利用して、新研究手法の開発と地球科学データの蓄積、活用を図るために、国際研究協力を積極的に押し進めながら研究を行っています。 [--> 国際協力室のページ]

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地質標本館

地質標本館では、岩石、鉱物、化石等の標本試料と当所の研究成果を展示公開しています。未登録のものを含めると40万点に達する標本試料については電算機による管理システムの研究を行うとともに、個々の標本についての分類、記載学的研究を行っています。また、研究用の岩石、鉱物等の薄片、研磨片の作成をしたり、研究上必要な機器の試作改良を行う支援部門として、試料調製課を配置しています。 地質標本館のページ

地質標本館の入り口ホール

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北海道支所

北海道支所では、昭和23年に設立されて以来、地球科学基本図としての各種地質図(1/5万〜1/200万)及び鉱物資源(金属鉱床、非金属鉱床)、エネルギー資源(石炭、石油、天然ガス、地熱、温泉)等に関す調査研究を実施してきました。現在は、地質図の作成及び資源研究の他、環境研究(地震、噴火災害、環境地質、地球環境問題)に取り組んでいます。また、これらに関する情報収集、指導相談業務及び国際協力等を行っております。 [--> 北海道支所のページ]

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大阪地域地質センター

平成7年、近畿を中心とした西日本の地域地質研究のセンターとして強化しました。地質と地球環境、資源に関する様々な研究(地震、火山、新生代堆積盆、採石、粘土資源)を行っています。また、これらに関する情報収集、相談業務、技術指導も行っています。 [--> 大阪地域地質センターのページ]

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地質調査所ホームページへ 「地質調査所 要覧」1997年7月 [modified by GRC/TM 1997-12-02/1994-08-29]