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Mineral Resources

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鉱物資源研究分野

1. 目的

 国民生活と産業活動の持続的発展をめざし,その基盤となる各種鉱物資源について調 査・研究を行い,国際的な視野を持ってその安定的な確保に寄与することを目的とする.

2. 内容

 鉱物資源の研究は金属及び非金属鉱物資源に関する資源解析,各種鉱床についての成 因の研究及びそれに基づく探査法の研究からなる.研究の推移をみると,昭和20年代後 半から30年代にはウラン調査,未利用鉄資源,金属鉱床密集地域の広域調査研究等,国 の基本政策に沿った大型プロジェクト中心であったが,昭和40年代には次第に基礎的研 究に重点が移り現在に至っている.
 過去10年間に重点的研究として取り組まれた特別研究は,「深部鉱物資源のポテン シャリティ評価に関する研究」,「マグマー岩石ー熱水系における金属濃集機構に関する 研究」及び「熱水系の進化過程における鉱化ポテンシャルに関する研究」で,いずれも熱 水性鉱床を主な対象とし,金属元素の濃集機構,地質時代の熱水系(化石熱水系)と現在 活動的な熱水系にみられる鉱化作用の比較研究,マグマ源物質の熱水系への寄与と熱水系 の進化等,鉱床生成の基本的課題について研究を進めてきた.
 鉱物資源の研究にとって過去10年間の大きな出来事は,研究対象となるべき国内金属 鉱山の多くがこの間に閉山したことである.従って,鉱山における鉱床の研究は海外に対 象を求める必要が生じ,ITIT事業によって各国との間に共同研究を幅広く進めてきた. 実施されたプロジェクトは,図「鉱物資源研究分野のテーマの変遷」に示すように,ブラ ジル,中国,フィリピン,パキスタン,タイ,モンゴルを対象として6プロジェクトある.
 また,科学技術振興調整費による研究として,海底熱水鉱床の探査と研究を海洋地質 部とともに国際共同研究として進めてきた.この計画によって実施したプロジェクトには, テーマの変遷の図に示すように2プロジェクトある.

3. 成果

 個々の研究論文の成果を除くと,鉱物資源図として,「日本及び隣接地域鉱物資源図」, 「Metallogenic Map of Japan, Plutonism and Mineralization 1,2 」が公表されている.
 特別研究「深部鉱物資源のポテンシャリティ評価に関する研究」についは,研究論文 集に加え「北鹿地域鉱物資源評価地質図」が公表された.また,日本全国にわたるポテン シャリティ評価の結果は,金属鉱業事業団による広域地質構造調査の昭和63年度見直し 時に新たな有望地域の選定に使用された.
 特別研究「マグマー岩石ー熱水系における金属濃集機構に関する研究」では,マグマ 水の発生とその進化のメカニズムの研究から高イオウ型及び低イオウ型金鉱床やポーフィ リーカッパー鉱床あるいは,温泉型金鉱床(火口底型金鉱床)の生成モデルが火山活動と の関係に視点をおいてまとめられた.この生成モデルは,金属鉱業事業団の広域地質構造 調査をはじめ国内金鉱床探査の基本的指針として用いられている.
 ITIT事業による研究のうち,「パキスタン,コリジョン帯の地質・鉱物資源の研 究」及び「モンゴルの地下資源探査・開発技術の研究」は,それぞれ相手国の地質調査所 との間の研究協力であり,このプロジェクトを基にJICAプロジェクト方式技術協力・ 無償協力として「パキスタン地質科学研究所プロジェクト」と「モンゴル地質調査所プロ ジェクト」が実施された.
 科学技術振興調整費による研究「南太平洋における海洋プレート形成域(リフト系) の解明に関する研究」と「海嶺におけるエネルギー・物質フラックスの解明に関する国際 共同研究」では,深海の調査によって新たな海底熱水鉱床が発見された.


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