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Geothermal Resources
第1次石油危機を契機に始まった本調査では,全国53ヶ所の主要地熱地域で 地質・変質帯・地化学・放熱量・重力・電探調査等の基礎調査を実施し, これにより変質帯・放熱量法による資源量算定と有望地域の抽出ができた. 本調査の成果はその後大規模に行われた国及び民間による各種地熱開発調査 プロジェクトの計画・立案等に有効に利活用された(図1).
(2)地熱資源の評価技術の研究(昭和55〜平成4年度)
我が国初の本格的地球科学データベースである地熱情報データベース・システム (SIGMA)を構築した(構築は地熱探査技術等検証調査で実施)(図2,3). 本システムを活用して全国規模及び広域規模での地熱資源量評価技術研究及び 全国地熱資源基本図の作成等が行われた.本研究により国土の地熱資源量が 容積法により初めて体系的に算定されるとともに(図4),並行的に進められた NEDOの全国地熱資源総合調査にもその成果が活用された.また, 民間地熱開発事業者が行う資源量評価にも有益な情報を提供した.
(3)地熱資源の探査技術の研究(昭和49年度〜)
本研究では,主として広域概査段階で使用する地質,地化学,物探等の 地熱探査法の基礎的研究を実施してきた.研究が終了した技術については 国が行う地熱調査プロジェクトで活用されるとともに(AFMT法, ブライトスポット法,熱収支法,リモートセンシング法,自然電位法等), 技術的見通しのついた研究は,順次NEDOの研究開発プロジェクトに 技術移転した(微小地震法,時間領域CSMT法,坑井近傍断裂探査法等). 特に,微小地震法はこれまで困難とされてきた地熱貯留層の輪郭とその動的性状 を世界で初めて捉えることに成功し,その成果は世界的に注目された. 現在この結果をもとに,NEDOが深部地熱資源調査を展開中である(図6). また,最近ではより困難な探査対象である貯留層断裂系を弾性波を使って 探査するための手法(VSP・トモグラフィー法)をNEDOとともに研究中である. 特に,地質調査所ではS波VSPに重点をおいた手法を研究中である(図7).
(4)代表的地熱地域での地熱探査技術及び地熱構造モデルの実証・検証調査 (昭和55年度〜)
数100平方kmに及ぶ日本の代表的な広域地熱モデル地域(仙岩・栗駒・豊肥)に 対して,それまでに研究開発を行ってきた各種調査・探査手法を適用し, 併せて1000〜3000mの坑井掘削により浅〜深部の地熱構造を総合的に 解明した(図5).この結果,日本の代表的地熱地域の地熱モデルが明らかと なり,その後の地熱開発に大きな指針を与えた.また葛根田地域では現在, 発電量増大を目指した4000m程度の深部開発可能性調査を実施中である(図6). この結果次第では今後日本の深部地熱開発が加速する可能性が大きく, 世界の地熱関係者からもその成果が注目されている.